売春島の復興に想う ~ニッポンの裏風俗~ 

 

 年明け早々、TBSの情報番組で渡鹿野島の町興しをテーマにした番組が放送されていたので、興味をもって見た。

 三重県の的矢湾に浮かぶ「渡鹿野島」といえば、周辺地域の住民はもちろん、遠方でも風俗に興味がある人々にとって、「女護が島」として知られた”売春産業”で成り立っていた島である。

 江戸時代から東西を行き来する船舶にとっては”風待ちの島”であり、必然的に的矢遊郭が出来上がった。その売春産業がつい最近まで続いていたのだ。

 

2008年、夜の島のメインストリートには人影もない

 

 しかし、それも平成以降は寂れる一方。温泉は出たものの、経済効果は限定的で、きれいな人工ビーチが賑わうのも夏場のみ。つまり、観光としての資源も少ないこの島に関して、江戸時代から連綿と続いてきた売春産業が語られるに違いないと思っていたのだが…。

 番組のMCはジャニーズの中では知性派といわれる2人で、放送時間帯も深夜枠ということで期待していたが、実際には売春の歴史にはひと言も触れず。風光明媚な環境ではあるのに、寂れてしまった現実を強調するような映像が流れるだけに終始していた。最後に観光客を出迎えるイルミネーションを飾りつけて終了という、なんとも残念な内容だった。

 実はこの番組に関し、渡鹿野島の売春をテーマにした書籍「売春島」の著者である高木瑞穂氏に、局側から事前に著書内の文面の使用に関する許諾の連絡が来ていたという。しかし、実際の放送は上記の通り。

 それならば、なぜわざわざ渡鹿野島だったのか? 過疎や町興しで困っている地域は他にもいろいろあるはずなのに、三重県の沖合に浮かぶ小さな島を選んだ理由は…?

 ま、その辺はこのコーナーにはあまり関係ないことなので、これ以上突っ込むのはやめておく。だが、読者的に一番気になっているのは、現在の渡鹿野島の風俗の現状ではないだろうか?

 

2002年、喫茶店風の店の中には顔見せしている人妻系が2人いた

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