平成とともに消えたアダルト系「セルフ現像ラボ」

※イメージ画像:Getty Imagesより

 

消えたアダルト系「セルフ現像ラボ」


 現在、写真撮影はきわめて身近で、しかも簡単なものとなっている。1人に1台にまで普及した携帯電話、スマートフォンに搭載されたカメラによって、撮影したい被写体を好きなだけ、好きなように画像として収めることができ、さらに、プリンターで、あるいはコンビニのコピー機で、簡単に写真の形で取り出すことができる。たとえば、自分とパートナーとの性的なシーンのようなものでもまったく問題ない。

 しかし、ほんの20年くらい前までは、アダルトな写真や画像を入手するというのは、かなり大変なことであった。当時はまだ、フィルムのカメラが多く使われていた時代である。何かの機会を得て、「局部」やら「結合シーン」やらをカメラで撮影できたとしても、現像や焼付けは極めて困難だった。

 そうしたフィルムを街の写真店やDPEコーナーに出したとしても、「これは現像できません」とネガフィルムだけつき返されてしまう。ネガだけを眺めても、何の意味もない。

 だが、撮影したフィルムを、自分で現像から焼付けまでを行えるサービスがかつて存在した。フィルムやネガを持ち込めば、誰にも知られず、見られることもなく、写真が得られるサービスだ。

 筆者が利用したのは、西新宿にあったラボである。夕刊紙で見かけた「自分で写真を現像」という広告に電話して問い合わせ、出かけてみると繁華街から離れた雑居ビルの一室だった。

 フロントでは、まず会員登録をする。といっても、氏名と電話番号の確認程度。登録を済ませると、ラミネート加工した会員証を手渡された。

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