大人のパーティの歴史

 さらに、2001年頃から複数プレイを基本とするアダルト系パーティが増え始める。こちらはスワッピングクラブをルーツとする趣味のパーティの延長から発生したもので、大人のパーティとは基本的に異なる。ただし、2005年頃になると大人のパーティとほとんど変わらないものも増えていった。

某パーティの注意書き 2002年頃


 このように、フーゾクとして定番化したかのように感じられ大人のパーティだったが、その終焉は急に訪れた。2007年頃から始まった風俗営業に対する当局の管理強化と取り締まり、いわゆる「浄化作戦」によって、大人のパーティは大打撃を受け、後退を余儀なくされた。マンション型のフーゾクに対する風当たりが強くなり、閉鎖するパーティが続出した。

 そして、決定的だったのが、平成21年すなわち2009年に夕刊紙『内外タイムス』が事実上休刊したことである。大人のパーティは利用客募集を三行広告に頼っていたが、『夕刊フジ』はすでに大人のパーティなどについての広告掲載を取りやめており、『レジャーニューズ』は廃刊。そして大人のパーティの広告を最も多く載せていた『内外タイムス』が姿を消したことにより、大人のパーティは利用客募集の手段を失ってしまった。

 実際、『内外タイムス』休刊以後、大人のパーティは波が引くように姿を消していった。

 現在、インターネットで検索してみると、「パーティ」というキーワードで営業しているものはいくつかある。だが、かつての大人のパーティ全盛期とはその数や規模には及ばないだろう。

 まさに大人のパーティは、平成とともに登場し、平成の半ばに消えていったのである。

(文=橋本玉泉)

 本日10日、風俗情報誌「俺の旅」(大洋図書)の最終号が発売された。誠に残念ながら、これをもって同誌は長い旅路を終えたことになる。実は記者もかつて「俺の旅」の編集にかかわっていた時期がある。取材で全国の歓楽街に飛び、いろいろな経験をさせてもらったのだ。

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