“都内4大ラブホテル街”のひとつ鶯谷にある線香臭いラブホ


 このホテルを調べていくうちに、かつてここで働いていた元従業員の男性に出会った。彼は現在50歳で、数年前まで“ルームさん”と呼ばれる室内清掃の仕事をしていたそうだ。単刀直入にお線香のニオイについて聞いたところ、あっさりと事実が判明する。“従業員の休憩場に大きな仏壇がある”のだという。

 つまり、そこにくべられたお線香が館内に流れていたというのだ。さらに、「畳とか、壁も昔の建材を使っているから、ニオイを吸収しやすいんじゃないかな? 一応、小まめに芳香剤などを吹き付けていたんですけどね。なにせ、戦後の連れ込み旅館をそのまま残しているから、経年で染みついちゃったんでしょうね」と。ただ、なぜスタッフの休憩場に仏壇があったのかは謎で、先輩スタッフや店長に聞いても口をつぐむばかりだったという。

 どうやら鶯谷Aの都市伝説は、お線香の匂いが強く印象に残る古い建物という“都市伝説的に盛り上がる要素”に、いろいろな話が雪だるま的に付け足されていったもののようだ。まぁ、人の営みを長年見守ってきた場所なら、いろんな愛別離苦があったことは想像に難しくないわけだが…。
(文=子門仁)

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