みおり舞・塚田詩織・武藤つぐみ、ヘンリー塚本監督の“昭和エロス”ワールドに誘う3人の女神たち

 
 3話目の「老いぼれじじいのワイセツ行為」は、家内を一昨年に失くした男(徳田重男)が主人公。もう75歳だが性欲は衰えず、若い娘を妄想で強姦しながら自慰に耽るのが唯一の楽しみだ。そんなある日、東京の劇団に所属する18歳になる孫娘(武藤つぐみ)が会いに来るという。すぐさま男の脳内には妄想を現実化させようという欲望が渦巻き、それを実行する。何も知らずに遊びに来た孫娘は、大好きな祖父と会話を楽しんだ後、胴着に着替えて外で竹刀を振る。しかし猛烈な睡魔が襲い掛かり、庭先で眠りに落ちてしまう。男が麦茶に仕込んだ眠り薬を飲んでしまったからだ。

 

 
 男は孫娘が深い眠りに落ちたのを確認すると、室内に移動させて丁寧に胴着を脱がせて丸裸にする。そしてペッティングやクンニを存分に楽しんだ後、75歳とは思えないほど勃起した肉棒を孫娘のマンコに挿入してハードピストンを繰り返し、死姦のようなセックスを堪能。射精後は孫娘の痴態をデジカメに収めてから、再び胴着を着せて元に庭先に戻すのだった。ようやく目覚めた孫娘は体の違和感に気付き、それとなく祖父に眠り薬を入れてないか確認するが、祖父は冗談として受け流すばかり。孫娘は不信感を抱きながらも、それを振り払うかのように祖父と一心不乱に竹刀を振るのだった。

 バレエ経験者であるみおり舞の柔軟性を生かした体位、塚田詩織のJカップ爆乳が引き立つダイナミックなカメラワーク、川端康成の『眠れる美女』を彷彿とさせる未成年さながらの背徳性を秘めた武藤つぐみの静かなセックス。同じ近親相姦をテーマにしながら、女優の個性を生かした3つの異なるテイストと、昭和ノスタルジーに満ちたヘンリー塚本監督ワールドを存分に味わえる一作だ。
(文=猪口貴裕)

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