ちょいぽちゃ女性の腹肉を掴み体温を感じろ!! 生々しい生活感と肉感を堪能すべし

oidemase0522.jpg超個性的な女の子たちが、びっくりするほど生活感あふれるエッチを見せてくれ
る作品集。体温の温かみを感じる作風は、最高の癒しになること間違いなし!

 表紙だけ見るとコスプレモノに見えますが、違います。

 このマンガの真髄は二点。汗臭さすら感じるような生活感と、肉です。

 よく「人肌恋しい」なんていうじゃないですか。エッチ自体にいろんなプレイの好みがあるとしても、それ以前に体が触れ合っていること、体温があることの幸せ。あれです。人肌がそばに存在する感覚がきっちり詰まっているから、この本は興奮するし、癒しアイテムとして成立しています。

 まず一点目の「生活感」。

 表題作である『おいでませにゃんにゃん』シリーズがもっともわかりやすいと思います。ある寒い冬の日に独身男性が残業帰りに道行くカップルを見ている……もう極限まで寒いですよ、身も心も。ところがあるコンビニの前に寒そうに縮こまっているネコを抱いたひとりきりの女の子を見つけ、微笑みかけてきたら! どうなる!?

 まあ、ここだけだと美人局っぽく聞こえるかもしれませんが、この作家のすごいところは女の子が「女」である以前に「生物」なんですよ。当たり前っちゃ当たり前なんですが、呼吸とか、心臓のドキドキとか、汗とか、そういう生きている証をまず優先するんです。

 この女の子は独身男性にフラフラついてくるんですが、なんてったって鼻水たらしてますからね。普通それ描かないですよ。でも鼻水たらして白い息を吐いてこっちを見つめていることで、男性側が人肌恋しいのと同様に、彼女も人肌恋しいのを見事に演出しています。

 女の子側のモノローグは一切入りません。すべて男性側から見て、どう見えているかを丁寧に描いているだけ。女の子は鼻はたらすし、ゲロを吐くわで、全く飾ることをしません。だからこそ、むき出しになった「人肌恋しさ」が男性にも伝わり、それぞれお互いが自然に求め合うセックスシーンは理屈ではないエロティックさに満ちるんです。

 シチュエーション的に凝ったエロや、プレイ内容をひねったエッチも非常に楽しいのですが、極めて純粋に「触れたい」という思いが、食欲や呼吸と同列に描かれると、これまたエロいんです。本能の内側の部分から刺激してくるので、スッと心に入り込んでくる、とでもいいましょうか。視覚に刺激的というよりも、心の隙間を埋めてくれる安心感に近いです。実際この作品の女の子たちは、特に何か打ち明けるでもなく、ネコが体をすり寄せるように部屋に入り込んで、体を重ねていくんです。部屋が散らかしっぱなしで汚いのが、またいいんだ。

 そして二点目、肉です。お肉。

 こんちき氏はやせている女の子も描きます。『おいでませにゃんにゃん』の女の子なんかは軽くあばらが浮くくらいです。ツン高飛車デレな黒髪ロング女性を描いた『望月さんの覇道恋愛』なんかは、貧乳気味+きつい性格が化学反応起こして大変エッチィことになっています。

 しかし本領はおそらく、ぽっちゃりしている子の描写の方。相当なぽっちゃりさんが多いです。具体的に言うと肉がつまめるくらい。で、実際問題「人肌恋しい」と感じるオトコノコは、ぽっちゃり、大好きなんですよね。大好きでしょう? ぼくは大好きですよ。

『やわらか彼女モミタイナ』はその中でも傑作中の傑作。ぽっちゃり好きならまず読んだほうがいいです。ぽっちゃりさんなのでおっぱいも非常に大きく、エロシーンでは主人公は常に胸揉んでるくらいなんです。わかる、分かるぞその気持ち。おっぱい星人だからってのもありますが、柔らかくてあったかいものにゃ弱いんだ。

 でもこの短編、なにがすごいって、彼氏がぽっちゃり彼女の腹肉をもむんですよ。それはね、アウトでしょう。女の子側からしたら「一番気にしていること」なわけで、ケンカの火種になってもしかたない。

 だけれども! 腹肉ぷにぷに揉みたいって気持ち確かに……わかる! 結果、ダイエットする・しないとケンカになって、その後彼女はなんとリバウンド。さらにぽっちゃり……いやこれは「太った」と言っても差し支えない状態で登場。ビフォアー・アフターがあるだけに彼女のぽよんぽよんっぷりが異常に目立つ作品になっています。

 ぽっちゃりを超えるとなー、という人も確かにいると思います。しかし、大好きな彼女がぽにゃっと柔らかい肌になって裸で自分の横にいる様子は、なかなか目覚めますよ。目覚めちゃえばいいんじゃないかな。おっぱいが好きな人ならきっと気に入るはず。

 その他にも『見つめられるのが駄目なんです』のヒロインは微乳ぽっちゃりさん。『おいでませわんにゃん』『おるすばんわんわん』ではワンコ系ぽっちゃりさんが登場。バリエーション豊かです。

 実際の比率としてはスレンダー・普通体型・ぽっちゃりさんは均等だと思いますが、そもそもぽっちゃりさんてあまり意図的に描こうとしないと出てこないもの。

 この作者の、生きているがゆえの体温や呼吸の温かみが、ダイレクトにぽっちゃりお肉に載って、包み込んでくれます。なかなか読んでいてぬくぬくするので、快感ですよ。

(文=たまごまご/たまごまごごはん

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