「お世話になったお礼に」隣人とセックスした人妻に夫が激怒

0811uwaki_fla.jpg※イメージ画像:Thinkstockより

 昭和6年7月11日、大阪地裁である裁判の判決が下された。被告は主婦の光子(29)とその隣家に住む和夫(49)。原告は光子の夫である一郎。罪状は姦通罪で、判決は懲役4ヶ月だった。なお、人物はすべて仮名である。

 ことの発端は、隣人の和夫の厚意であった。一郎は鉄道工として仕事をしていたものの、育ち盛りの子供がいるなどの事情で生活は苦しかった。そんな状況をみていた和夫は、「何かの足しに」と光子に50銭を渡した。当時、白米10キロが30銭から40銭であったというから、50銭というと現在の価値でいうと5000円からせいぜい1万円といったところであろう。それほどの大金というわけでもなく、和夫もほんの親切心という感じだったのだろう。

 しかし、日々の厳しい生活に困っていた光子にとって、この50銭は本当にありがたかったのだろう。貧乏に苦しんでいる人間にとって、金額に関係なく経済的に助けてくれるというのは本当にありがたく感じるものである。おそらく光子も、この50銭にたいへん感謝したに違いない。

 感謝した光子は、和夫に何かお礼をしたいと思った。だが、困窮した生活では、お礼に手渡すことのできるものなど何もない。

 そこで光子は、「この身でよろしければ」と、和夫にセックスで恩返ししたのだった。和夫もとくに下心があったわけではないのであろうが、断るべきところを、「せっかくだから」と受けてしまったようである。

 ところが、その光子と和夫の現場を、光子の甥がたまたま発見。そして一郎に報告したところ、彼は激怒。裁判所に2人を姦通罪として訴えた。

 当時は結婚している女性が配偶者以外の男性とセックスした場合、姦通として夫がその妻と相手の男性を告訴することができた。戦後、昭和22年(1947)10月に廃止されるまで、不倫は刑法犯として処罰の対象になる可能性があった。

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