いつものように出会える系サイトを巡っていると、筆者愛用サイトの一つである【ハッピーメール】で気になる書き込みに遭遇した。
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[タイトル]
明日の午前中から
[内容]
こんばんわ~(^o^)/
明日はまだ台風大丈夫ですよね?
午後から用事があるので午前中に待ち合わせできる人いませんかぁ
ちょっと人見知りするんですが、慣れればベタベタするのも大好きです(ハート)
新宿だと都合がいいのですが、渋谷や池袋でも行けますよ。
緊張しているうちはあまりしゃべれないので、それでもいいよっていう心の広い人だと嬉しいです♪
[書込み日時]08/0* 22:18
[受付メール数] 0/無制限
アイカ さん
♀20代半ば
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なかなかウブそうな娘ではないか! 人見知りする女性の心をほぐしてあげて、仲良くなって行く過程もまた楽しいものである。筆者トコショーは決してシャベリの上手いほうではないのだが、徐々に女性が打ち解けてきて筆者に身を預けてくれる瞬間が大好きで仕方がない。
最初は警戒していた仔犬が、遊んでいるうちにお腹を見せて心を許してくれるアレと同じようなノリだ。
てなワケでさっそくアプローチ開始。
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こんばんは、アイカさん。
都内のデザイン事務所でWEBデザイナーをしているショーイチ、34歳です。
明日、ちょうどヒマしてたんですよ。
だからぜひアイカさんとお会いして楽しい時間を過ごしたいです!!
優しいくらいしか取り柄の無い私ですが、安心して会ってもらえると思います。
もし実際にお会いして、「やっぱヤダ!」と思ったら遠慮なく帰ってもらってもいいですからね。
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こんな具合で安牌アピールのファーストメールを送信。すると10分ほどで返信が届き、アッサリと約束が成立した。
相変わらず笑ってしまうほど楽勝である。しかし、これは何も筆者のアプローチが上手いからではない。なぜならこうした出会える系サイトに相手募集の書き込みを行っているくらいだから、向こうは会う気マンマンなのである。それゆえ、相手の望むタイプを察してそれを演じ、常識的なメールを送るだけで成功率はグンと高まるのだ。
人の顔色ばかりをうかがって、嘘も方便とばかりに様々な自分を演じるトコショー。たしかに姑息ではあるが、筆者のような非モテのオッサンが初対面の女性とエッチするにはコレくらいのことをしなくては追いつかないのだ。
こうした出会える系サイトでは相手を傷つけることさえしなければどんな嘘も許される、というのが筆者の信条なのである。
翌日の朝9時50分、待ち合わせ場所に到着したトコショー。約束の時間は10時だったので10分ほど早く到着した格好だ。到着したことを告げるメールを打とうと携帯を取り出す筆者。
その時である。
トントン……
触れるか触れないかくらいのわずかな力で背中を叩かれた。デューク東郷なら振り向きざまに相手を殴打するところだろう。筆者トコショーは、スケベヅラにならないよう最大限の努力を払いながら口角をわずかに上げながらゆっくりと振り向いたのである。
そこには、欽ちゃんファミリーの一員としても活躍していた故・清水由貴子を彷彿とさせる朴訥そうな女性が立っていた。
筆者と目があうと途端にうつむいてモジモジする彼女。ここからは筆者が優しくリードしてあげねば。