AKB新曲「心のプラカード」が「恋チュン」の“二番煎じ”になったワケ


 それならば余計に謎が深まる。なぜ、本来なら新鮮味を打ち出すべき渡辺の最初のセンター曲で“二番煎じ”のようなことをしたのか。

「あえて似たようなコンセプトにしたのは、渡辺と指原のライバル関係をより際立たせるために他なりません。最近のAKBが今ひとつ盛り上がりに欠けているのは、かつての前田敦子と大島優子のようなトップメンバー同士のライバル関係がなくなってしまったことが大きな要因。秋元氏ら運営サイドは、その構図を復活させたいと以前からアイデアを温めていた。ライバル関係が世間に認知されれば注目度が上がり、渡辺と指原のファン同士を競わせることでAKB全体を盛り上げることができる。といっても、現時点では二人に前田&大島の代わりが務まるかどうかは何ともいえませんが…」(芸能関係者)

 もちろん、さまざまな企業や官公庁などとタイアップした「恋チュン」が単純に“おいしかった”という理由もあるだろう。だが、それだけでは後ろ向きで面白みがない。ただの二番煎じではなく、運営サイドには今後を見据えた戦略があったようだ。

 今年の選抜総選挙で渡辺に敗れた指原は「悔しい」と正直な気持ちを吐露していたが、それすらもライバル関係を際立たせる戦略の一つだったのかもしれない。いずれにせよ、トップメンバー同士のバトルという背景が生まれた「心のプラカード」の売上次第で今後のストーリーが大きく変わりそうだ。
(文=佐藤勇馬/Yellow Tear Drops

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