<短期連載>

【AV撮影現場今昔】 第3回:疾風怒濤のぶっかけブーム(前篇)


■デビュー作で大量ぶっかけ!

 この時期のぶっかけAV取材で特に印象に残っている撮影がいくつかある。その中のひとつが、2001年の京野真里奈デビュー作『ぶっかけ中出しアナルFUCK!』(MOODYZ/ムーディーズ)だ。

 忘れもしない2001年の5月下旬、土曜日の夕方の都内某所。某都銀前の集合場所に1人、また1人と現れる男たち。何人かで談笑している者たちもいれば、ひとり落ち着かぬ表情でジッと佇んでいる者もあり…。この続々と集合する男たちは、汁男優を募集していたメーカーのサイト経由で名乗りをあげた“素人汁男優”の面々だったのだ。その数は実に総勢60人! ちなみに、この時の“ぶっかけ隊”の中に現役の東大生が混じっていたらしく、後になって写真週刊誌で撮影現場の模様と共に報じられたことも思い出される。

 現場はまるでスポーツの生中継よろしく、カメラ回しっぱなしのノンストップ撮影で行われた。撮影開始直前には、チアガールの衣装に身を包んだ京野真里奈ちゃんが、60名の汁男優たちに囲まれて笑顔で佇んでいた。そして、デビュー作としては前例のない、ぶっかけあり、アナルSEXあり、中出しありのハードプレイ満載の撮影に、夢中でカメラのシャッターを切ったことを鮮明に憶えている。

 この撮影は真里奈ちゃんのデビュー作であると共に、今も続く過激な老舗シリーズ『ぶっかけ中出しアナルFUCK!』の記念すべき第一弾でもあった。シリーズ最新作『ぶっかけ中出しアナルFUCK! 小向美奈子』(ムーディーズ)でもその過激さはパワフルに継承され、ノンストップで繰り広げられるプレイの数々も超ド級のインパクトなら、“スライム爆乳”ボディをフル稼動したアナルファック&2穴ファックも衝撃的だ!! AVの祭典『AV OPEN 2014』のスーパーヘビー級に参戦し大賞受賞の最有力候補と目されている話題作でもある。それにしても、この過激なシリーズに元芸能人AVアイドルが出演するとは、2001年の時点で誰が予想し得たであろうか。

 
■AV界の「政権交代」のきっかけを作った“ぶっかけAV”

 擬似本番女優さえまだ存在し、さらに顔射NGや指入れNG女優も決して少なくなかった当時、ぶっかけAVで颯爽とデビューを飾った京野真里奈ちゃんはとにかく衝撃的であったが、ぶっかけジャンルのメインストリームでこれまた着実にヒット作を連発していたワープエンタテインメントの人気の大量ぶっかけシリーズ『ドリームシャワー』でデビューしたnao.ちゃんも、その意味では忘れられない存在だった。

 デビュー作で大量ぶっかけというシリーズ初の試みもなんのその、周囲の不安をよそにモデル並みのスラリとしてスレンダーボディに愛らしいルックスのnao.ちゃんがJK制服姿で10連続フェラ抜きを決め、激しい指マン責めを受けて大絶叫と共に見事な放出量の潮吹きを披露。そして、計25発にのぼる怒濤の大量ぶっかけがスタートし、襲いかかるザーメンの連射で美形フェイスを汁まみれにしてセックスを繰り広げる…。頑張り屋のnao.ちゃんに思わず胸を熱くして感激してしまったことをありありと思い出す。

 これらのぶっかけAVの撮影現場は、単体女優の撮影とは真逆ともいえる、まるでライブ会場のような雰囲気がとにかく新鮮だった。今にして思えば、これはAV撮影現場が“密室”から“ステージ”へと変貌を遂げた画期的な出来事であり、さらに言えば、それまでのビデ倫AV主流からセルAVへの「政権交代」のキッカケを作った無視できないムーブメントのひとつが、この時期のぶっかけAVだったのではないかと考えている次第だ。
(文=宍戸ペダル)

宍戸ペダル(ししど・ぺだる)
前世紀からAVばかり見ているエロライター。AVレビュー、インタビュー、現場取材と目下大々的に(!?)活躍中!

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