やっぱり格が違う! アンタッチャブル・柴田英嗣に復活待望論


 実際にMCを行ってみるコーナーでも、柴田は中居のむちゃぶりに見事に対応。相方の山崎のギャグである「くる~!」まで披露した。芸能活動を自粛していた原因である「浮気」について話を振られると、「浮気をしてしまって本当に申し訳ない」「本当に禊をして、自分の中で本当に反省したのよ。これだけはわかってほしい。俺は今、反省している最中。そして俺自体はいい人」と応じるなど、自虐的だが抜群の反射神経を見せていた。

 2010年から1年間の芸能活動自粛を経て、復帰後もいまだにコンビでメディアの前に姿を現していないアンタッチャブル。しかし、所属事務所の公式HPを見れば、以前と変わらぬ2人のプロフィール写真が並んでおり、スポーツ新聞などはことあるごとに彼らの復活説を記事にしてきた。しかし、実現しない“アンタッチャブル”としての勇姿。今回の柴田の活躍がネット上で話題になっているのも、そんな柴田の長い反省期間に対して、「もうそろそろいいんじゃないのか」「アンタッチャブルが見たい」といった視聴者の声が反映されたものだろう。

 M-1王者として数々の芸人たちが世に出たが、アンタッチャブルもその1組。圧倒的な支持を受け、2004年のチャンピオンに輝いた彼らは一躍トップスターに躍り出た。その後も順調な活躍をし、ようやく定着した人気を獲得するも、柴田のトラブルでコンビの活動はいきなり休止してしまった。柴田の不祥事さえなければ、今のゴールデンタイムのバラエティ欄に彼らの名前が載っているのは、容易に想像がつく。もっと言えば、アンタッチャブルが順当な活躍を続けていれば、今のバラエティ界は違った形になっていたのではないか。もし彼らが番組を持っていれば、そこから新しい若手芸人が出てきただろうし、ここ数年爆発的な活躍をし、『笑っていいとも!グランドフィナーレ』(フジテレビ系)に1人で立ち向かった有吉弘行(40)も少しは影を潜めていたかもしれない。また、ゲストMCとして認められた柴田の実力を考えれば、これまで同じくゲストMCとして活躍していた山里亮太(37)などの活躍も制限されていたことだろう。さらに言えば、『ナカイの窓』が『アンタの窓』だったとしても何も不思議ではない。

 今後、アンタッチャブルというコンビが、どういった形で復活するのか、それがいつなのか、それともこのまま復活しないのか、それはわからない。しかし、深夜のバラエティのゲストMC候補に選ばれただけで、ネット上で話題になるほどの期待を受けているのは事実だ。こうした視聴者の声が、彼らの復活を後押しするのは間違いないだろう。
(文=峯尾/http://mineoneo.exblog.jp/
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