世間に「天狗」と批判されても…指原莉乃がオジサン業界人に好かれる理由

 AKBグループの総合プロデューサー・秋元康氏が、HKT48の指原莉乃に激怒したエピソードをラジオ番組で暴露し、ファンの間で話題になっている。

 24日に放送されたラジオ『AKB48のオールナイトニッポン』(ニッポン放送系)に登場した秋元氏は「今年一番腹が立ったことを報告したい。ぷんぷん丸ですよ」と切りだした。急に指原から食事に誘われたという秋元氏は「相談があるのかな」と心配しながら応じ、夜8時半ごろに日本料理店で待ち合わせた。

 2人きりは緊張感があって好きではないという秋元氏は、作家でタレントのリリー・フランキー氏を呼ぼうとした。すると指原は「明日は撮影なので台本を暗記しないといけない」と、滞在30分ほどで帰ると言い出した。指原から誘って途中で帰るという展開に秋元氏は戸惑い、「それはないだろう」という雰囲気になったが、それでも指原はリリー氏と入れ替わりに帰ったという。

 これについて秋元氏は「多分、21時半に指原は誰かと会う約束があったんだと思う」と想像。それまでの時間潰しに自分が利用されたのではないかと疑い「すごくないですか?」とリスナーに訴えた。「今年一番腹が立った」 と前置きして始めた話だったが、秋元氏からは本当に激怒している様子は全く感じられず、むしろ嬉しそうに話していた。

 秋元氏は過去にも、悩みを抱えるメンバーに2時間かけてアドバイスのメールを書くも「らじゃ」の一言だけだったと愚痴をこぼし、当時センターだった前田敦子(現在は卒業)に至っては「返信すらない」と文句を言っていた。だが、そのエピソードを語った時も上機嫌。ドMなのではとも疑いたくなるが、これは業界で珍しいことではないという。

「秋元氏に限らず、オジサン業界人は清楚タイプの礼儀正しいコというのに飽き飽きしてるんです。オーディションでしっかり受け答えしたり、事務所の人に連れられて『これからよろしくお願いします』なんて挨拶回りに来るような女の子はみんな同じように見えてしまう。それなりに地位があれば、周囲は判で押したように自分を立ててくれますからね。それよりも、指原のエピソードのようなマイペースタイプの方が、オジサン業界人は『おっ!』と感じるんです」(芸能関係者)

 指原は深夜の冠番組『指原の乱』(テレビ東京系)においても「選抜総選挙1位になった途端に手のひらを返してくる人がいる」と語り、その手のひら返しの一人である某テレビプロデューサーが今は指原を褒めていると聞かされると「うるせぇ!つっといてください」と暴言を吐いた。一部ネット上では「1位になって調子乗り過ぎ」「天狗状態だな」と増長ぶりに批判もあったが、放送作家・福田雄一氏ら同番組の出演陣は楽しげな様子だった。また、当の某プロデューサーも指原の暴言を人づてに聞いて、むしろ喜んでいるという。

 傍若無人な振る舞いが目立つようになったのに、なぜ指原はここまで業界人に好かれるのだろうか。

「芸能界は『美人で表面上は大人しくて礼儀正しい』なんてコはいくらでもいます。そういうコに限って、本当は冷たかったりする。それよりも、指原のように平気で『ブス』とイジれて、それに応戦してくるようなくだけたタイプの方がオジサン受けするんです。若いころに高級クラブのホステスに入れ込んだ男が、年をとるとスナックのお姉ちゃんに親しみを感じるようなものでは(笑)」(前同)

 これは単にオジサン業界人が趣味でもてはやしているというだけでなく、芸能界的にも傍若無人タイプの方が売れるいう傾向があるのだそうだ。

「業界屈指の大手プロ『スターダストプロモーション』は、過去に沢尻エリカや藤井リナ、マリエら問題児が所属し、現在も日南響子などスキャンダルが頻発するタレントを多数抱えていることで知られています。そんな同事務所の社長は『性格の悪いコの方が売れる』が持論。他の事務所のトップや幹部も同じような考え方の人は多い。生き馬の目を抜く芸能界で成り上がるためには、自分勝手で性格が悪いくらいがいいんです。特にAKBのような大所帯グループは、他人に気を使っていたらダメですからね」(芸能プロ関係者)

 いくら指原が世間に批判されても、一向に業界の“推し”が止まらないのは“オヤジ転がし”というだけでなく、何か「このコは他と違う」と期待させるものがあるのだろう。それもまた一つの大事な才能といえるのかも…?
(文=佐藤勇馬/Yellow Tear Drops

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