電通とズブズブの東京オリンピック…秋元康プロデュースの開会式もあり得る!?

 2020年のオリンピックが東京で開催されることが決定し、大きな経済効果が期待されている。これは芸能界も例外ではなく、早くも“五輪特需”の恩恵にあずかろうという動きが始まっているようだ。

 オリンピックといえば、豪華な開会式や閉会式に人気スターたちが出演する演出が定番。これに歌手の和田アキ子がいち早く名乗りを上げており、冠番組『アッコにおまかせ!』(TBS系)でメイン会場の新国立競技場(現・国立競技場)が紹介されると「私、ここで国歌を2回歌ってますから!」と国歌斉唱の役目を猛アピール。また、和田は開会式の演出担当について「今だと秋元康さんとか」などと言い出し、「私は(秋元さんに)詞を作ってもらったりしてるから、何か夢が持てるねえ」と色気を見せた。

 確かに秋元氏はAKB48を大成功させた功績があるが、開会式の演出は日本を代表する演出家や映画監督、出演するのも実力派の歌手や伝統芸能の担い手などが妥当と思われ、テレビ芸能どっぷりの秋元氏が担当するのは荒唐無稽のように思える。だが、秋元氏がオリンピックに絡んでくるという説はかなり現実味があるようだ。

「以前から秋元氏は、東京都知事の猪瀬直樹氏とパーティなどで接触しており、売り込みも欠かしていません。秋元氏は電通と一心同体のような人物ですから、単なる挨拶代わりの売り込みではなく本気でしょうね。東京都は五輪関連で電通とズブズブですから、猪瀬氏も無下にはできないでしょう」(週刊誌記者)

 電通とオリンピックの関係は深く、一昨年に他界した電通のドン・成田豊元会長の「権利の根っこをつかむ」という命題の下に、84年のロサンゼルス五輪から各大会のスポンサーシップ販売権・テレビ放送権を獲得してきた。五輪招致にも深く関与しており、前回の2016年夏季五輪招致の際には、東京都が用意した約150億円の招致活動費のうち3分の1を超える約53億円が電通への仕事発注に使われていた。しかも、そのほぼ全てが入札なしの随意契約だったというのだから、完全なズブズブ状態であることが丸分かりである。

 電通は五輪以外にもサッカー・ワールドカップや世界陸上など、国際的なスポーツ大会の放映権を独占し、02年の日韓共催サッカーW杯は4年の準備期間も含めてCM収入やライセンス契約などで合計1000億円もの売上を叩きだしたとされている。来年のソチ冬季五輪、3年後のリオ夏季五輪のアジア5カ国でのテレビ・ネット放映権も全て独占しており、東京五輪も電通の独占ビジネスになることは既定路線。東京五輪はワールドカップ以上の大イベントとなるだけに、今後7年間の関連イベントのコーディネート、グッズ等のライセンスビジネス、そして何よりも大きい広告需要の拡大が見込まれ、最終的な電通の売上予想額は「2000億円を超える」(業界関係者)といわれる。

 秋元氏は、これだけ大きな力を持っている電通をコントロールできる数少ない存在。であれば、秋元氏が何らかの形で東京五輪に絡んでくるのは間違いなさそうだ。政府主催の「クールジャパン推進会議」にもしれっと入り込んでいた秋元氏が、オリンピックのような大事業を見逃すはずもない。

 しかし、肝心のAKBの人気は今ですら下り坂になっており、とても7年後まで持ちそうにないが…。

「秋元さんの興味は、すでに五輪ビジネスに移っている。秋元さんもAKBが7年も持つとは思ってませんから、早めに切り上げたいようです。最近、AKBに対して距離を置くかのような発言が目立っていたのも、AKBのプロデューサーという色を消して五輪ビジネスに参入したいから。これから人気が落ちる一方のAKBは、秋元さんにとって邪魔な存在になりつつある。『自分が手掛けていた時は売れていた』という実績だけ残してAKBのイメージを早々に排除し、あとはプロデュースのプロとして五輪ビジネスにガッツリ絡んで電通と一心同体で儲けていくつもりでしょう」(芸能関係者)

 もはやスポーツの祭典ではなく「電通の祭典」となりそうな気配の東京五輪。電通と縁の深いタレントやプロデューサーばかりが重用され、目も当てられないような開会式になることだけは避けてほしいが…。
(文=佐藤勇馬/Yellow Tear Drops

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