フジテレビ必死!? 人気絶好調の有吉弘行囲い込み作戦

ariyoshi0828main.jpg※イメージ画像:『お前なんかもう死んでいる』著:有吉弘行/双葉社

 有吉弘行(39)が、この秋から自身初となるゴールデンタイムでの冠番組『有吉ゼミ』(日本テレビ系)をスタートさせる。27日に行われた番組制作発表では、サポート役を務める水ト麻美アナウンサーと息の合った掛け合いを見せ、意気込みを語った有吉。しかし、同時間帯(月曜19時台)には、『ネプリーグ』(フジテレビ系)や『お試しかっ!』(テレビ朝日系)といった各局の看板番組といえる強力なバラエティが並んでいる。4月から同時間帯に進出した『Youは何しに日本へ?』(テレビ東京系)の人気も侮れない。ゴールデン初陣の有吉が、ネプチューン、タカアンドトシ、バナナマンといったゴールデン常連組みにどう立ち向かうのか今から楽しみだ。

 とはいえ、有吉の芸風といえば、毒舌や鋭いコメント力といったもの。果たして、そうした彼の特徴がゴールデンタイムのMCでうまく発揮できるかは疑問が残る。ネット上でも、有吉の魅力は深夜でこそ“生きる”という意見も多く、新番組について「つまんなそう」「有吉の良さが生かされない」などといった声が聞こえてくる。中には、「もう有吉は飽きた」「パターンが同じでつまらない」といった、番組どうこうというより、有吉そのものを否定するような声も聞こえてくる。満を持してゴールデンに進出したばかりの有吉だというのに、すでに彼を過去の人物のように扱う輩もいる。

「確かにネットユーザーたちの意見には同意する部分も多いですよね。有吉弘行という芸人の面白さを最大限引き出すには、もう少しコアな時間帯のほうが適しているとは思います。それでも、今の彼の人気はすさまじいものがありますからね。番組を作るときに、“有吉メイン”という言葉はかなり強力ですよ。それだけでスポンサーも納得しますから。そんな彼の人気をテレビ局が放っておくはずはありませんし、今回の番組もそうした流れで生まれたのではないでしょうか。特に今のゴールデンタイムのバラエティは、企画よりキャスティングが優先されますからね」(バラエティ番組放送作家)

 テレビだけでも週に13本のレギュラーを持ち、秋からは初のゴールデン戴冠でますます勢いに乗る有吉。ネットユーザーたちの中には、こうした彼の活躍に否定的な意見の人々もいるようだが、起用するテレビ局サイドとすれば、有吉は今もっとも番組を担当してもらいたいタレントの筆頭といえるだろう。そんな中、有吉の起用に遅れを取っているのがフジテレビだ。有吉の現在のテレビレギュラーを見ると、日本テレビが4本、テレビ朝日が3本、TBSが4本、NHKが1本、そしてフジテレビが1本となっているのだ。(ちなみにテレビ東京は0本)

 単に枠がなかったのか、それとも有吉をそれほど評価していなかったのか、フジテレビが他局に遅れをとってしまった理由はわからないが、今の有吉の人気と実力を考えれば、少なくとも2~3本のレギュラーを持っていてもおかしくない。しかし現状は『有吉くんの正直さんぽ』だけという状態。そんな状況を打開するためか、ついにフジテレビが有吉囲い込み作戦に乗り出したのではないかという。

「9月7日に放送されるフジテレビの土曜プレミアで『有吉の夏休み密着100時間inハワイ』という番組が放送されるそうです。内容は、有吉さんと仲の良い芸人さんやタレントさんがハワイを旅行するというもの。端的に言って、これは完全にフジテレビ側からの接待企画ですよね。番組という体裁をとって費用はすべて局持ち。100時間ということは、現地で4泊しているのでしょう。収録なんかは昼間少しやっておしまいという感じなのでは? 当然そのほかの時間は完全なプライベートというわけです。もちろんフジテレビのスタッフも同行しているでしょうから、そこで有吉さんとの仲を深め、今後についての話もしたことだと思います。なかなか1人のタレントのためにそこまで大々的にやることはありませんから、フジテレビとしても今後は有吉さんを積極的に起用したいと思っているのではないでしょうか」(業界関係者)

 民放各局がこぞって有吉を起用する中、遅れをとったフジテレビは、その遅れを取り戻すため、局総出の接待を実行したのではないかと指摘する関係者。その真偽はわからないが、この番組によって有吉とフジテレビの距離が縮まったことだろう。今後、両者の関係がどうなっていくのかは不明だが、ぜひフジテレビには有吉弘行という芸人の面白さを最大限生かした番組を作ってもらいたい。
(文=峯尾/http://mineoneo.exblog.jp/
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