
男なんてものは馬鹿なものである。性病感染の可能性を低くしたい、セックスに自信がないから経験の少ない女性と遊びたい、ウブな女性を自分色に染めたい……等の理由から遊び慣れていないオンナを求める輩が少なくない。
基本的にヤれればそれで良しとする筆者ではあるが、時にはそんな気分になることもある。
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こういう出会いに慣れていないので、正直怖いです。
でもこうでもしないと勇気が出せないので書き込んでます。
エッチの経験も少ないし、見た目にもそんなに自信がないので、それでもいいよっていう優しい男性と出会えたら素敵です。
いきなりホテルとかは怖すぎるのでまずはお茶してから決めませんか?
精神的にも経済的にもいろいろと余裕のある方からのメールお待ちしています。
書込み日時:10/1* 17:54
受付メール数 :0/15
♀ユズカ
年齢:20代前半
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こんな書き込みを筆者愛用サイトの一つである【ワクワクメール】で発見した。このサイトの【すぐに会いたい】カテゴリーの掲示板では基本的に即アポ即ハメが暗黙の了解となっている。それゆえ回りくどくメールで交渉する必要がない。しかし、稀に今回のユズカちゃんのような怖がりでウブな女性が書き込んでいたりもするのだ。
この前日、筆者は自分で撮影したハメ撮りビデオにモザイクをかける作業をしていた。その際にムラムラっときてしまい、作業の傍らでシコシコどっぴゅんしていたのだ。それゆえ、たまにはこういう書き込みに応募してみるかとダメ元の気分でアタックしてみることにしたのである。
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こんばんは、ユズカさん。
都内の会社員ショーイチ、37歳です。
私もこういう遊びにあまり慣れていないので、軽くお茶してからという遊び方に賛成です。
ダメで元々のつもりなので、タイプじゃなかったらお茶だけでバイバイしてもらってOKですよ。
いま新宿にいるので、時間と場所さえ指定してくれれば飛んでいきますね。
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メール送信後、5分もしないうちに返信が届き、交渉開始。こうして、ユズカちゃんの書き込みを発見した10分後にはデートの約束が成立したのであった。
約束の時間。数分遅れで登場したユズカちゃん。例えが古くて恐縮だが、ユズカちゃんの見た目は80年代アイドルの早見優の若いころに似ていたのである。瞳が大きくてエキゾチックな感じが男心をソソってくれる。早見優は健康的な小麦色の肌をウリにしていたが、ユズカちゃんは透き通るような肌の白さだ。
余談だがあの当時は、松本伊代のことを「白い早見優」と言ったり、早見優のことを「黒い松本伊代」などと揶揄することがあったりもしたのである。
ユズカちゃんのスタイルは、身長156センチ前後でまさに中肉中背といったところ。それなりに肉付きがありながらも、ウエスト部分はしっかりとクビれておりスラッと伸びた足にも程よい脂がのっていて実に美味しそうである。
うむ。大当たりの部類だろう。内心でガッツポーズをとったものの、ハタと思い出した。今日はお茶して気が合えばという条件付きなのだ。あまり浮かれていると、ゴメンナサイされた時のショックがでかすぎる。
だが、この獲物を逃したくはない。そこで一計を案じることにしたのである。
待ち合わせ場所からお茶するためにまずは移動開始。もちろん向かう先はホテルがたくさんある方向だ。
「ね、ユズカちゃん。どうせなら回りを気にせずにゆっくりとお茶したいから、カラオケボックスでお茶しようか?」
「え?」
「や、べつに歌わなくても構わないんだよ。カラオケボックスなら辺りを気にせず会話できるかなぁと思ってさ」
「あぁ、はい。だったらカラオケボックスでもいいですよ!」
なかなかの好感触である。第一印象で嫌われたりキモがられていたら、カラオケボックスの個室で二人きりになることを避けたであろう。だが一瞬戸惑ったものの、すんなりと快諾してもらえたのだ。
歌舞伎町にはたくさんのカラオケボックスがあるが、こういう時にケチって安い所に入ってしまうのは論外だ。かと言ってあまりにもホテル街に近すぎるのも警戒されかねない。そこで筆者が選択したのは新宿通り沿いにあるシ●ックスだ。ここなら小奇麗だし安っぽくもない。またメニュー類も充実しているので、女性ウケがいいのである。
こうして無事にカラオケボックスに入室。数分と待たずに部屋に通されたので気まずい雰囲気になることもなく事が運べた格好だ。
注文したフレッシュドリンクマンゴーとプレミアムアイスコーヒーが届いてから、本格的に会話開始。
「ユズカちゃんはこういう遊びに慣れていないから怖いって言ってたけど、まだ怖いかな?」
「いえ、ショーイチさんが思ったより優しそうなので安心してますよ」
「そっかぁ、そりゃあ良かった。女の子に無理してほしくないから、帰りたくなったらいつでも言ってね」
「フフフ、はぁい。でも本当にこのまま帰ったりしてもいいんですか?」
「い、いや。そりゃ寂しいし、残念だけど約束だから我慢するよ」
「へぇ、やっぱり優しいんですね」
「いや、優しいんじゃなくてヤラしいだけだよ」
「え? そうなんですか?」
「うん。じつはね、ユズカちゃんとカラオケボックスに入ったことを後悔しているんだ」
「どうしてですか?」
「だってユズカちゃんみたいに可愛いコと二人っきりになると、エッチのスイッチが入っちゃうからさ」
「えぇ! どんなスイッチなんですか?」
「うん。この部屋に入ってからずっと勃起しっぱなしなんだ」
微妙な間合いを計りつつも、少しくらいの下ネタなら大丈夫だろうと踏んでこう切り出してみたのだ。反応は悪くなさそうだった。ヨシ! ここが攻めどころだ。
「さっきも言ったけど、俺は女の子の嫌がることだけは絶対にしたくないんだ。だからイヤならはっきりと言ってね」
「はい」
「じゃあ、この飲み物を飲んだらホテルに行かない?」
「(コクン)」
ウヒョー!! ヤッター、ヤッター、ヤッターマン! 心の中で小躍りする筆者トコショー。この時、アイスコーヒーはまだ半分以上残っていた。ストローを外して、残りを一気に喉に流し込む。
「やだぁ、慌てすぎぃ!!」
「だってさっき言ったでしょ。飲み終わったらホテルに行くって。さ、ユズカちゃんも飲んで飲んで」