なにやら巷では『新型うつ』なる心の病が増えているようだ。仕事中にだけうつになり会社の外では元気だなんてずいぶんと都合がいい病気があったもんだと驚いてしまう。
「最近の若いもんは……」などと一説ぶるつもりはないが、ストレスを発散するのが下手な人が増えているように思える。飲む、打つ、買うを適度にたしなんでいるほうがよっぽど人生が楽しくなると思うのだが……。
小心者ゆえ、筆者も当然ストレスを感じるシーンがままある。だが、宵越しの銭を持たない主義の筆者はできるだけストレスも翌日に持ち越さないようにしている。
もちろん発散方法は、ずばり射精だ。風俗、出会い系、オナニーなど、方法はなんでもいい。気持ちよくドピュっと発射すれば、己をとりまく些細な環境などどうでもよく思えてしまう。
“よし、明日以降も気持ちのいい射精のために頑張るぜ!”と気持ちを切り替えることができるのだ。我ながら単細胞だとつくづく思う。
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漫画おたくのアタシと(*´艸`)
一応現役の女子大生だよ。
見た目は派手に見えるっぽいけど、
意外に漫画やアニメが好きなんだぁ
こんなアタシと楽しく遊んでくれる人、
今から新宿集合ってことでお願いします!
10月1*日18時51分
受付メール数:0/10
♀ユミナ
年齢:20歳
血液型:B型
身長:155~159cm
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筆者愛用サイトの一つである【イククル】でこんな書き込みを発見した。これといって特徴のない書き込みだ。だが、ポイントを買い足した直後だったのでポチっと彼女のプロフィールページを確認して写メを確認してみたのである。
そこに写っていたのはキャンパスの学食らしき場所で撮影された彼女のポートレート。椅子に座っているので全体のスタイルは不明だが、少なくともデブではなさそうだ。そして顔はというと、タレントの佐藤かよ(男の娘)を彷彿とさせる儚げなファニーフェイスだった。
写メを見て俄然ヤル気になった筆者は速攻でファーストメールを送信。いつもと同様アレよとい間に話がまとまり、デートの約束を取り付けることに成功したのである。
ユミナちゃんが指定した待ち合わせ場所は、歌舞伎町入口前のコンビニエンスストア。結構な人混みだが、佐藤かよ似のユミナちゃんを見逃すワケがない。
ほぼ時間通りに現れた彼女をいち早く発見した筆者は、ツツツーと彼女に近寄りご挨拶。
「こんばんは、ユミナちゃん。イククルで約束したショーイチです」
「あ、こんばんは」
「写メ通り、いや写メよりも全然可愛いね。人だかりが多くて不安だったけど一発でわかったよ!」
「えぇっ!? そ、そうですか?」
「うん。今の俺の顔ってすっごく嬉しそうでしょ?」
「は、はい」
「普段はもっとまじめな顔してるんだけど、可愛い娘相手だと笑顔になっちゃうんだよ」
実際ユミナちゃんは久しぶりの大当たりだった。顔は佐藤かよを更に女らしくした感じでキレ可愛いし、スタイルは中肉中背といったところだがオッパイはEカップ以上はありそうな膨らみ具合だ。浮かれ気分でいつもよりグレードの高いホテルへエスコート開始。
「掲示板に書いてあったけど、全然おたくに見えないね」
「そうですか?」
「うん。ただの綺麗なモデルさんって感じだよ」
「えぇ? そんなことないですよぉ」
ホテルに向かいながら更に持ち上げまくる。だがここでハタと考える。“ユミナちゃんって佐藤かよに似てるね”というのは果たして褒め言葉になるのだろうか? 女性に向かって、男性芸能人に似てるなんて言ったら地雷を踏むことになるのでは? ちょっと迷ったが、和田アキ男に似てるねって言われるよりは数兆倍はマシだろうと判断した。
「ね、ね、ユミナちゃんってタレントの佐藤かよに似てるって言われない?」
「あ、はい。たまぁに言われますね」
「やっぱりぃ! でも佐藤かよって綺麗って印象だけど、ユミナちゃんは綺麗で可愛いからはるかにイイよ!」
「フフフ、そんなに褒めてもらうと照れます」
いつもなら気合いを入れて無理気味に褒めるのだが、この時は実に自然な感じで褒めることができた。だって、事実をそのまま口にしているだけなのだから。