オウム菊地直子、愛欲にまみれた逃亡生活の全容

 地下鉄サリン事件などオウム真理教による複数の事件に関わったとして特別手配されていた菊地直子容疑者(40)が、約17年にわたる逃亡劇の末に逮捕された。彼女の足取りや残された日記などから、愛欲にまみれた逃亡生活の全容が浮き彫りになっている。

 地下鉄サリン事件後の95年5月から逃亡生活に入った菊地容疑者は、八王子市のアジトを拠点に林泰男(54)、井上嘉浩(42)両死刑囚ら十数人と生活。捜査が本格化したことで元教団幹部の林死刑囚と共に逃亡し、千葉県内で同棲していた。単に逃亡生活を支え合っていただけでなく、菊地容疑者は彼に個人的な愛情も抱いていたようだ。96年頃、林死刑囚と離れた菊地容疑者は、現在手配中の高橋克也容疑者(54)らと所沢市内のマンションに潜伏。ここに捜査員が踏み込むと、「林さんに会いたい」などと揺れる思いを綴ったメモが残されていた。

 一部メディアが報じたところによると、菊地容疑者の日記も残されており、そこには同じ逃亡犯の平田信容疑者(47=今年1月に逮捕)に対しても深い愛情を抱いていたことをうかがわせる記述が並んでいた。関係者によると、菊地容疑者は平田容疑者ともただならぬ関係になっていたようだ。その後、川崎市内で高橋克也容疑者と生活を共にしていたという菊地容疑者だが、彼に対しては憎悪にも似た思いを持っていたようである。彼女の日記には「高橋容疑者にセックスを強要された」という趣旨の記述があり、それもあって彼を軽蔑するような描写も頻出している。

 オウム逃亡犯は怪しまれにくいように男女一組で行動していたが、教団内の位によってペアが決められ、多くは男性が上位で女性が下位だった。しかし、菊地容疑者の場合は高橋容疑者の方が下位であり、そんな彼に性交を強要されたということが彼女にとっては許しがたいことだったのかもしれない。

 日記では、自分の性欲を「邪悪心」と表現し、教団の教義ではタブーとされていた男性信者との交わりについても詳細に記述されており、他の女性信者への嫉妬心も赤裸々に綴られていた。教義への傾倒と女性としての根本的な性的欲求の狭間で、彼女は悩んでいたようだ。

 7年前、仕事関係で知り合った高橋寛人容疑者(41=犯人隠匿の容疑で逮捕)と相模原市のアパートで同棲生活を始めた彼女。6年前に彼がプロポーズしたが、菊地容疑者は「実は私はオウムの手配犯。だから結婚できない」と断った。ゾッコンだった高橋容疑者は、結婚を断られてからも彼女を匿い続けたが、今年5月にNHKのドラマ『オウム真理教17年目の真実』を見たことでコトの重大さと恋慕の情に悩み、知人に相談した。これがきっかけとなって、警視庁への通報につながり、菊地容疑者は逮捕されることになったようだ。

 20代の頃の小太り気味の写真にしても、現在の疲れ切った主婦のようなやつれた姿にしても、彼女は決して美人ではない。にもかかわらず、多くの男性信者と関係を持ち、オウムの手配犯だと知りながら彼女を匿い続ける男が現れるほどの魅力があるというのは不思議にも思える。

 この理由について、現在発売中の「週刊実話」(日本ジャーナル出版)は「陸上経験のある彼女の肉体美と“床上手”ぶりが男を虜にした」と報じている。事件前から乱れた男女関係を繰り広げていたオウム幹部の間では「一度、彼女と寝ると虜になってしまうほどセックス上手」「性格も頭もいいし、アッチも上手い」と評判が立っており、自慢の料理の腕で男の胃袋もつかんでいた。

 オウムは性的な“イニシエーション”によって、教祖・麻原彰晃(57=本名・松本智津夫)が女性信者を虜にしていたことが知られているが、これは幹部や信者にも受け継がれている。逃亡犯が男女ペアになっているのも、単に怪しまれないためというだけでなく、性的な関係で結びつきを強める狙いもあったようだ。

 菊地容疑者もそれに漏れず、セックスで虜にした男を乗り換えながら逃亡生活を続けていたといえる。信者ではない高橋容疑者が、菊地容疑者の素性を知りながら彼女に執着し続けたのも、オウム仕込みのセックステクが関係していたのかもしれない。

「オウムの実質的な後継団体であるAleph(アレフ)でも、麻原の妻・松本知子氏が荒木広報部長とデキてしまったり、三女・アーチャリーが世話役の男性信者と恋愛関係になるなど、乱れた男女関係は続いている。幹部の林泰男を尊敬するなど、男性信者を教団内の位で見る傾向が強かった菊地容疑者は深く洗脳されており、教団の利益のためならセックスも平気で利用する。彼女は下半身も、根っからの『オウムの女』だったのでしょう」(オウム関係者)

 オウムに対する忠誠心ゆえなのか、天性の才能なのか、男を虜にする献身的なセックスが自らの逃亡生活を助けることになった菊地容疑者。愛欲にまみれた逃亡生活から解放された彼女は、拘置所で何を思っているのだろうか。
(文=佐藤勇馬/Yellow Tear Drops

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