「ゲイではないがペニスが好き」というオトコたち

※イメージ画像 photo by bobbiteenager from flickr

 女性誌を賑わせる、「○○したい男ランキング」……毎度話題になるのは、なんといっても「抱かれたい男ランキング」であるが、ほかにも「彼氏にしたい男」「結婚したい男」など、様々なジャンルが存在する。これはつまり、「彼氏にしたい男と、結婚したい男は違う」ということを顕著に表している。「抱かれたい男」「彼氏にしたい男」部門には、遊び人な雰囲気を持つタレントがランクインする傾向が強く、対して「結婚したい男」部門だと、家庭的であったり、誠実なイメージのタレントが多く名を連ねている。

 こういった傾向は、女性が男性を見る際だけでなく、男性が女性を見る際にもあてはまる。ちょっと想像していただきたい。抱きたい女性と、カノジョにしたい女性と、結婚したい女性が全て一致するという人は存在しないのではないだろうか?

 このように、「結婚はしたくないけど、カノジョにはしたい。もしくはセックスしてみたい」という、一見支離滅裂な言い分は、男女間以外でもありえる。例えば、「アイドルヲタクではないが、AKB総選挙には目がいってしまう」「酒は苦手だが、飲み会の雰囲気は好きだ」という人も少なくないだろう。そういった中から、今回は「ゲイではないが、ペニスが好きだ」という男性たちに注目してみよう。

 おそらく、「ペニスとヴァギナ、どちらが好きか?」と尋ねたら、ほとんどの男性が「ヴァギナ」と答えるだろう。いや、質問した時点で、「当たり前のことを聞くな」と言われてしまうかもしれない。女性の場合は逆で、「ペニスのほうが好き」という答えが返ってくるだろう。余談だが、筆者が企画物のAV嬢をしていた頃、事務所に「NGプレイは?」と尋ねられた際、「レズビアン作品はNG」と答えていた。同性の性器を目にしたり、ましてや手マンしたりクンニリングスを行なうということに抵抗があったという理由である。

 しかし、「ペニスが好き」という男性たちの中には、「できることならフェラチオしてみたい!」という人も少なくない。「男性がフェラチオを希望する=ゲイ」と連想する人もいるだろうが、彼らは決してゲイではないとのこと。「ゲイではないが、ペニスが好き」とは、どういった思考なのだろうか? 

 多かったのが、「芸術性」という意見。要するに、「造形的に、ペニスを美しい・整っていると思う」ということ。確かに、生殖器を模った芸術作品は数多く存在するが、その大半がヴァギナではなくペニスである。ただし、構造的に複雑なヴァギナよりも、ペニスのほうが彫刻などにしやすい、という理由も関係しているとは思うが。なお、ペニスを造形面から好むという男性に、「ヴァギナをどう思うか?」と聞いてみたところ、「グロテスクに感じる」という声が上がった。「では女性とセックスしないのか?」と尋ねると、「それとこれとは話が別」なのだそう。いやはや、男心は複雑である。

 ところで、「ペニスが好き」という男性たちは、オナニーのオカズもペニスなのだろうか? 男性は特に、視覚的興奮を重要視すると言われている。これに関しては、「AV女優が単独でオナニーなどしている作品よりも、男性との絡みがある作品を好む」とのこと。といっても、画面に写る男優に興奮しているわけではない。フェラチオだったりパイズリだったり顔射だったり、ペニスが映っていることがポイントなのだそう。さらに、ペニス自体がオカズという人もいれば、ペニスから精液が発射される様子に興奮するという人もいた。ひとくちに「ペニスが好き」といっても、色々なタイプがあるようだ。

 これを読んで、「そういえば、俺もペニスが好きかもしれない」と気付いた人もいるだろう。だが、決して思い悩むことはない。「ノンケ男性がペニスを好きになってはいけない」という決まりはないのだから。とはいえ、ペニス好きを公言するには、まだまだ難しい世の中である、ということは確かである。
(文=菊池 美佳子)

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