「どこから来たの？ ようこそ、南の島へ♪」
南国の島。誰もが寝静まった深い夜に、甘く囁きながら旅行者の男の前に現れたのは、真っ白な服を纏った不思議な美少女だった。
彼女は名前すら告げず男のベッドに潜り込み、微笑みながら体を寄せる。そして、うっとりとキスを強請ったかと思うと、服を脱ぎ捨て熱いセックスを重ねていく。
暗闇の中に浮かぶのは、彼女のしなやかな裸体と、しっとりと汗に濡れた長い髪。会話も交わすことなく、夢中になって快感を貪り、甘い声を深夜の海まで響かせていく──。
正統派美少女女優として不動の人気を誇る葵つかさちゃんの最新作は、こんな幻想的なセックスで幕を開ける不思議な物語。夢かうつつか分からない。全編を通じて彼女の正体は明かされることはなく、時に無邪気に、時には小悪魔のように、旅行者の男を魔性の魅力で虜にしていく。
深夜のセックスの翌日。燦々と降り注ぐ太陽の光を浴び、2人きりのビーチではしゃいでいた彼女が、2度目のセックスになだれこんでいくタイミングも魅惑的。キスを拒んだかと思うと、切なく微笑み、黙って勃起棒を口に含み、灼熱の元で全裸になってセックスに溺れる。屋外とは思えない大胆な喘ぎに、ドキリとさせられてしまう、印象深いシーンだ。
「私はただ想い出とか、そういうの欲しいだけなの……」
その後、物語は急展開。男の元から駆け出していった彼女は、彼を挑発するかのように別の男に声をかけ、部屋の中へと消えていく。さて、彼女の目的とは？
見る者全てを魅惑の南国へと誘うロマンティックムービー。AV黄金期をも彷彿とさせる甘くせつない雰囲気と、正統派美少女の決意の大胆ファックのコラボが見事に成功した素敵な作品だ。近いようで遠く、遠いようで近い。それはまるで、彼女の存在そのものを示しているようにも思えた。彼女のAV女優としての魅力をまたひとつ引き出した傑作と言えるだろう。
（文＝文月みほ）
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