訓練次第で桁外れの快感が味わえる 「洗脳セックス」とは

 月刊誌『Chuッスペシャル』(ワニマガジン社)2010年12月号(10月30日発売)に、興味深い特集が掲載されている。タイトルは「洗脳セックス」。脳機能学者で「洗脳のスペシャリスト」である苫米地英人(とまべち・ひでと)氏へのインタビューをまとめたものだ。

 その内容によれば、苫米地氏は「気持ちがいいという状態は、脳が脳の中に脳自らがつくりだすもの」と強調する。そして、物理的な刺激の巧拙、すなわちセックスでのテクニックによって快感に差が生じるというのは「誤った考え」であるという。

 すなわち、いかに性感帯などをテクニカルに刺激したとしても、脳の中に「気持ちがいい」という状態が存在していなければ、快感を得ることができない。それは反対に言えば、たとえ敏感な神経組織などを過剰に刺激しなくとも、脳内に気持ちよさを感じるメカニズムが十分に作られていれば、桁外れの快楽が得られるというのだ。

 そもそも、快楽とか快感というものは、身体ではなく脳が感じるもの。焼肉を食べて「うまい」という感覚も、セックスして「気持ちがいい」と感じることも、要するに脳が感じていることなのである。

 苫米地氏によれば、快感とは脳内に放出される快感物質「ドーパミン」の量によるものであり、その調整のためにヨーガによる訓練法を紹介している。やり方は、ステップ1~ステップ4までと段階的に説明されており、すぐに快感倍増とはいかないが、とくに技術的には難しいものではない。初心者でもできるように、ていねいに解説されている。

 しかも、ドーパミンの分泌が増えると、セックスの快楽だけでなく、IQも格段にアップするという。単なる「気持ちのいいセックス」という領域をはるかに超えて、「新しい世界」が手に入るのではないかと苫米地氏は示唆する。

 それがどのような世界なのかは分からないが、とにかく、脳を鍛えることによってセックスの快楽が飛躍的に増大するのであれば、試してみる価値はありそうだ。
(文=橋本玉泉)

『バイリンガルは二重人格』 著:苫米地英人/フォレスト出版

 
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