『爆尻妻』川瀬さやか

 少し前までは尻がデカいと言われて喜ぶ女優はいなかったが、最近では最高の褒め言葉として受け止める人が増えたように思う。35歳の美人妻・川瀬さやかさんもその一人。冒頭でインタビュアーにチャームポイントを聞かれると、

「自慢は大きなお尻です……うふっ」

 と、アピールするように尻を振ってみせる。驚くことにそれだけで格別にエロい。白く透き通る柔肌、豊満なボディ、吸い込まれるような乳房。彼女の魅力は他にもたくさんあるが、自ら自慢だと言って突き出した尻のエロさは、もちろん趣味の問題はあるだろうが、アイドルのイメージビデオさえ超越するほどのレベルに達しているのだ。

 そんなさやかさんが、2人の息子達に爆尻を見せつけ、禁断の関係に溺れていく様子を再現したのが本作のストーリー。食事中にスカートからハミ出し、入浴中にも自然とプカリと浮いてしまう爆尻は、見ているだけでそそられてしまう淫尻(そそられるという古風な言い回しがピッタリ!)。彼女ときたら、そんな罪な尻を息子たちに見つけられても隠すどころか、ニヤリと笑い、「食べなさい」と言わんばかりに突き出してみせる。そして、若いチ●ポでバックから突き上げられると、「パフッパフ~ン」と効果音のような鮮やかな音を立てて、そのエロさを増長させていく。

 しばしば男性のチ●ポは別人格といわれるが、さやかさんの尻もまた同じだと感じた。口を開くわけでもないのに、柔らかな肉を打つ乾いた音が、絶えることない淫語と同じく、ごうごうと唸るような興奮を沸き立てていく。母と息子の関係など最初からない。私はただのスケベな尻なのだと主張しているように聞こえた。

 気がつけば、ドラマとは無関係に、尻ばかりに夢中になっていた。監督と息子役の男優たちには申し訳ないが、饒舌すぎるさやかさんの尻に、グングンと引き寄せられ、いつしかセリフさえ聞こえなくなってしまった。熟女の尻に魅力を感じたのは初めてではないが、彼女の尻ほどに「人格」を感じたのは初めてだと思う。
(AV評:文月みほ)
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