『しつけてください 若妻・奴隷志願』柳田やよい

 26歳にしてアラサー美人妻の代表格となった柳田やよいさん。今やあらゆるメーカーの人妻作品に出演する彼女だが、デビュー当時は地味な目立たない役どころばかりだったという。ところが一昨年の秋、初めて若妻作品に出演すると、清楚なルックスから溢れだす小悪魔的な雌フェロモンが、世の男性の理想の若妻のイメージにハマり、一気に大ブレイク。各メーカーからオファーが殺到し、今の地位を確立したのだ。

 そんな理想の若妻ぶりをもっとも刺激的に引き出した作品が、本作『しつけてください 若妻・奴隷志願』だ。奴隷というネーミングではあるが、実際は、SMプレーを愛する大人のための会員制サークルに入会希望する夫婦の姿を捉えた記録的作品であり、主従関係を強制するものではない。主人公である嫁が本格的SMを初体験し、夫の前で雌の本性を露わにしてしまうという内容で、これまでも数々の美人妻たちが入会したさに痴態を晒している。

 やよいさんの役どころは、結婚4年目にしてセックスレスになってしまい、再び夫婦間の性的関係を取り戻すべくSMサークルに入会を希望する従順な嫁。ブレイクのきっかけとなった小悪魔的な嫁とは正反対だが、彼女の中に秘められた真のスケベさがにじみ出ており、とにかく色っぽい。サークルの代表者に、恥ずかしい命令を受ける度に躊躇う顔がしおらしく、より清楚な印象を抱かせるだけでなく、恥じらいを押し殺して夫の前で緊縛調教を受け、甲高い声でむせび泣く姿は可憐ですらある。苦痛と快感にヨダレと鼻水を垂れ流して悶える姿が、なぜか真の女性らしさを浮き彫りにしていくから不思議だ。

 ちなみに、プライベートでは気さくなお姉さんタイプで、人当たりも良く、世話好き。会えば誰もが嫁にしたくなる女性で、彼女の作品を観れば、結婚願望のない人も思わず夫婦生活に憧れを抱いてしまうはず。同姓である筆者さえも、インタビュー中にたまらず求婚してしまったというのは余談である。
(AV評:文月みほ)
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