出張ホストに淡い憧れを抱く女が初めて金で男を買うその一部始終

女性ライターが出張ホストを買ってみた! キヨシ45歳、セックスしてお金がもらえる男!?

host2.jpgイメージ画像 photo by Takadanobaba (In Paris Busy) from flickr

元AV嬢ライター・峰なゆかのガチンコ潜入取材

 出会い系サイトにでも登録すればいくらでもタダでセックスできるなんてことは分かっちゃいるけど、童貞だか素人童貞だか分からないような男性と気をつかいながらセックスするよりは、幾ばくかの料金を支払ってでも客として奔放なセックスをした方がいい。

 ナンパに応じたり出会い系サイトを利用したりする気はさらさらないけど、出張ホストにはがぜん興味があるのだ。でもちょっと怖い。そういうわけで、取材にかこつけて初めて出張ホストを呼び出してみました。 

 べつだん急いできたそぶりも見せず、待ち合わせに20分遅れてアルタ前にやってきたのは、角刈りで中肉中背、ヨレたポロシャツを着たキヨシさん45歳。どこからどうみても普通のおっさんです。このおっさんが、本日わたくしが指名した出張ホストなのです。

1238400937.jpgキヨシ45歳

 そもそもみなさんは出張ホストという人種に、どんなイメージをお持ちでしょうか。私もごたぶんに洩れず、サイヤ人みたいな髪型のイケメンが、お金持ちのおばさんのマンマンをうやうやしくペロペロして札束を手に入れる、ダークで玄人な世界を想像していたのだけれど。
 
 ところが、昨今の出張ホスト事情は少し変わってきているようなのです。例えば、出張ホストと検索して一番に出てくるサイトでは、いつでも誰でも出張ホストを募集しています。別にイケメンじゃなくとも、若くなくとも、誰でも出張ホストになれるのです。

 システム的には、月にいくらかの掲載料を支払って顔写真とプロフィールを載せるだけで、あとは指名が入るのをじっくり待つだけ。料金や働く時間帯、サービス内容は自分で決められるし、支出は月極の掲載料のみで料金をピンハネされることもない。土日や平日夜限定で働くこともできるし、待ち合わせ場所に行ってみておばあちゃんやクリーチャーが現れたらトンズラこいても誰にも文句は言われません。私もキヨシさんに会う前に連絡をとったホストに何度かばっくれられました。顔を見てから逃げたのじゃなければいいのですが。

 ともかく、一時間で数万円の値段をとるようなイケメンの、いかにもホスト然としたプロ出張ホストもいるけれど、半分以上はとてもじゃないけどホストには見えない、30代40代のごくごく普通のサラリーマンがタダマン目的で片手間に格安出張ホストを名乗っているのが現状なのです。
 
 これはもうフリーの出張ホストというよりは、どちらかというと出会い系のようなものなのでしょう。

 しかし出会い系と違うところは、サクラがいないことと、会えばお金がもらえること、もちろん飲食代やホテル代もすべて女性持ちというところ。ただ気になるのは、それで本当に指名が入るかどうか、というところであります。

 ちなみに、私がお会いしたキヨシさん(45)の値段は1時間2,000円。冒頭で記した通り、何の変哲もない普通のおっさんです。それでも週に一度は指名が入り、そのうちの半分はいっしょに食事をしたりカラオケのお供を。もう半分は「旦那の浮気の腹いせに、私も浮気したいんです!」「イッたことがないのでイカせてください!」「うちの妻とセックスしてもらえませんか?」といった、直接的な依頼が入るそうです。離婚して寂しくなったので出張ホストになることを決意し、普段は清掃の仕事、仕事上がりや休日に出張ホストという生活を始めてもう5年。週1デート、そのうち2回に1回はお泊りデートでしかも費用は相手もちなのですから、慰謝料の支払いも残っているであろうバツイチの45歳には申し分ないペースとコストパフォーマンスです。

 早速、出張ホスト歴5年を誇るキヨシさんのお手並みを拝見するためにとりあえず喫茶店へ。始めは無難に天気の話から入って、キヨシさんの趣味のサイクリングの話や、健康のためにオリーブオイルを飲んでる話、仕事のグチなんかをたっぷり2時間聞くことになりました。こ、これが時給2,000円の男の話術なのか……!! 完全にキャバクラにやってきたおっさんの行動です。正直、私が時給2,000円いただきたい。

 その後も、私が食べていたサンドイッチを勝手に食べたり、「あなたの喋り方はなんか事務的だよね」と説教したりと、なかなかにフリーダムな振る舞いを披露してくれました。相手は素人男性とは言え、少しでもホストらしいふるまいを期待していた私がばかでした。
 
 出張ホストに夢見る女性たちが、今の出張ホストが血気盛んな素人男性の温床だと気付く前に、一度甘い汁を吸ってみるのもいいのではないでしょうか。

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