【エロ体験談】処女を捧げられた初詣


 しばらく逡巡しているとナオが、「ウチくる?」と言ってきた。ほかの家族は旅行に行っているらしい。そこまで言われて断るのも気が引けたので、彼女の家にお邪魔することにした。

 一応、断っておくと、俺とナオは実家が近く、子どものころから知っている幼なじみといった感じ。なので、この日も家に誘われたが、それはごく普通のことだと思っていた。だが…。

 ナオの家に着き、コタツに入って乾杯する。このとき、「そういえば、ナオとふたりで酒を飲むなんて初めてだな~」なんてことを思った。大学進学のために地元を離れた俺は、そのまま東京で就職し、このとき数年ぶりに戻ってきたのだった。

 そのため、ナオとはけっこう積もる話があり、酒を飲みながらの会話は弾む。しかし、しばらくするとナオの様子がおかしくなった。涙目になり、「けっこう寂しかったんだから」などと言い始めたのだ。

 ナオの言葉に俺が戸惑っていると、彼女は急にカラダを近づけてきた。そして、俺の顔をジッと見つめて、「ねえ、約束覚えてる?」と言ってくる。俺にはなんのことかさっぱりだった。

 
「バカ! もういい!」

 
 俺はワケがわからなかったが、ナオの怒りを静めるため、「ごめん」と謝り、「なんだっけ?」と聞いた。

 するとナオは大きく息を吐いて、「もういいよ」と言う。その顔が寂しそうで、俺はホントに申し訳ない気持ちになった。

 それからしばらく沈黙の時間があり、もう一度、なぜ怒っているのか聞く。ナオは言葉を選ぶようにして、「待ってたんだから」と言った。

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