【世界風俗探訪・香港編】 九龍城出身の売春婦と…合法風俗で危機一髪!?


 さっそくフェイ君が、「『香港141』に行きましょう。美田さん、タイプは若い子? それとも、ババア?」と言ってきたので、「もちろん、若い子!」と答えた。それにしても、『ババア』って…。せっかくなので『熟女』という言葉を教えてあげた。

 フェイ君の言った『香港141』とは、日本でいうところの“ちょんの間”のようなものらしい。正式には『一楼一鳳』という名称があるようだ。「楼」とは中国語で建物の意味で、男性相手の仕事を生業にする女性を“鳳姐”と呼ぶ。つまり、そういうことをする建物のことである。

 それが、なぜ『141』なのかというと、『一楼一』は『一世一』と言われることもあり、その発音が数字の141に似ているからだという。

 この『香港141』は、香港のイロイロな場所にあり、有名なところもあるようだが、「そういうところほど、ボッタクリがヤバイ」とのフェイ君のアドバイスによって、モンコックと呼ばれる地域の外れへ行った。

 着いた先は、雑居ビルというよりも、モダンなビジネスビルっぽい建物の前だった。しかも、そのビルは、たしか18階建てだったが、6階から10階までの5フロアすべてが売春部屋なのだ。フェイ君は「ちょんの間みたいなもの」と説明してくれたが、個人的には、当時の日本にも多少残っていたマンヘル(マンションヘルス)みたいだと思った。

「他の『141』は日本人の観光客も多いからボッタクリがあるけど、ここは香港の人ばかり。だから大丈夫!」

 とフェイ君は少し得意げに言った。どうやら、彼は、ここの常連らしく、すれ違う何人かが挨拶をしてくるほどだった。

 この『香港141』のシステムは、フロア内を自由に歩いて、部屋の中から出てきた女のコで気に入ったコがいたら交渉、という流れ。フェイ君が勝手にお気に入りの女のコの部屋へ行ってしまったので、コチラは初めてということもあり、ひとまずフロアをウロチョロした。

 その間、なんとなく、誰かに後をつけられている気がした。かなりの視線を感じるのである。まぁ、日本人が珍しいから、いろいろな人が見ているのだろう。そう思うようにしたが、不意に背後から肩をつかまれて声をかけられた。

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