「アイドリング!!!」解散報道、スポーツ紙の“予定調和崩し”スクープに賛否両論


 このスクープについて、同紙は有料サイトに意図を説明する文章を掲載している。その文章では同紙記者が「予定調和…。個人的に今、最も嫌いな言葉になっています」と切りだし、近年は芸能界や芸能マスコミで予定調和が蔓延していると指摘。マスコミが芸能記事を掲載するまでに、芸能プロ・テレビ局と調整を重ねて情報解禁のタイミングや扱い方をすり合わせるのが当たり前になっているという。

 しかし、同紙は裏の取れたネタであれば先方の都合と関係なく「そのまま報じるまで」とし、今回はあえて予定調和を崩すことに意義があったと主張。また、同紙はフジ側の脇の甘さも指摘しており、同局がメンバーやファンに解散を伝える前に関係各所に「10月解散」の決定事項を報告していたことについて「情報漏れがあっても当然」と断じた。

 どうやら、運営サイドの意図しない解散スクープの裏には日刊スポーツの「予定調和崩し」という狙いがあったようだ。

「芸能プロやテレビ局の言いなりになっているだけなら、それはマスコミではなく『広報紙』になってしまいますから日刊スポーツの言い分は理解できる。特に近年は芸能プロとスポーツ紙の“癒着”が顕著になり、熱愛記事などでも『スクープ』と銘打っておきながら実質は事務所サイドのリークが情報元で好意的な記事にすることが前提というケースが増えた。この状況に異論を唱えたという意味では、気概ある行動といえるでしょう。ただ、その気骨がAKB48などの『勝ち組』相手ではなく、裏街道で地道に頑張ってきたアイドリング!!!の解散報道で発揮されることには疑問を感じなくもないですが…」(週刊誌記者)

 日刊スポーツのスクープをめぐってはネット上でも賛否両論となっているが、アイドルファンの間では「AKB相手なら喜んで予定調和やってるくせに」「本当に強い相手と戦ってるなら認めるけど…」「アイドリング!!!相手にマスコミ精神を発揮されても」などといった批判的な意見が目立っている。また、日刊スポーツは一部で「AKBの広報紙」と揶揄されるほどAKBグループと関係が深いため、ライバルグループを追い落とすための工作なのではないかとも疑われているようだ。

 フジ側のあからさまに不満そうな態度を見るに、アイドルグループの解散をめぐる報道が「日刊スポーツVSフジテレビ」のバトルに発展する可能性もある。

 アイドリング!!!は3月18日に6枚目のアルバム『ロデオマシーン』を発売し、同28日には長野せりな(20)卒業ライブ、4月5日にはライブイベント「アイドリング!!!FES 2015」(東京・豊洲PIT)が開催されるなど今後も予定は満載。メンバーたちは今まで応援してくれたファンのために必死に頑張っていこうとしているだけに、この場外乱闘が解散に向けた盛り上がりにどう影響するのか気になるところだ。
(文=佐藤勇馬/Yellow Tear Drops

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