———————–
こんにちは、ショーイチさん。
10年くらい前にお会いしていたK美です。覚えてますか?
いま、実家のほうに戻ってきてます。
久しぶりに会えたりしたら嬉しいなって思って連絡しました。
だいぶ年をとっちゃったけど、会ってくれたりしますか?
今週か来週あたりに時間を作ってもらえたら嬉しいです。
———————–
完全に終わっていたと思ったK美ちゃんからお誘いを受けるとは想定外のことだった。
だが、オマンコ様が向こうからやって来るのだから拒む理由はない。
どうして実家に戻っているのか? すぐに●●県に戻るのか? 旦那との仲はどうなのか? そもそも離婚でもしたのか?
色々な疑問が脳裏に渦巻く。しかし、メールでそれを聞くのはナンセンス。タダマンの前にはどんな事情も些末なことだ。
すぐにOKの返事を出し、その数日後に池袋で待ち合わせすることになった。
その当日。いつもより時間をかけて準備を行い、待ち合わせ場所に向かう。すると、既にK美ちゃんらしき女性が立っていた。
身長170センチオーバーのK美ちゃん。人目を引くプロポーションの良さは健在で、10年前とほとんど変わっていないように見えた。
すぐに駆け寄り声をかける。
「久しぶりだね、K美ちゃん」
「わっ、ショーイチさんは全然変わってないですね」
「K美ちゃんのほうこそ相変わらず綺麗だよ。いや、以前よりずっとセクシーに見えるよ」
「フフ、相変わらず口が上手ですね」
「あ、それは誤解だって今まで何度も説明しているよね。俺は思ったことをすぐ口に出しちゃうだけだよ」
「またまたぁ」
「本当だって。今さらK美ちゃんにお世辞を言う意味ないでしょ。俺の言葉には嘘がないから、そのまま受け取ってほしいな」
「そ、そうですね。ありがとうございます」
「それじゃあ、行こうか?」
10年ほど前、ふたりでよく利用していた池袋北口にあるラブホテルに到着する。