待ち合わせ場所は新宿アルタ前。
約束の時間通りに現れた女性を見て決意がグラつく。よく30代に間違えられる筆者だが、同じ歳の彼女はどう見ても疲れた50代といった感じ。正直、どこにも色気を感じられなかった。
すぐに自己暗示をかける。筆者と同じ歳ということは、彼女は武田久美子や菊池桃子や鈴木京香や杉本彩と同じ年齢ということだ。つまり、余裕でチンピク案件なのだ!!
気を取り直し声をかける。近づくと彼女の目のの小じわがはっきりと見えてしまった。挫けそうになるのでそこに目を向けないよう注意する。
「こんにちは、ホノカちゃんかな?」
「し、ショーイチさんですか?」
「うん。さっき【PC★MAX】で約束させてもらったショーイチだよ。今日はよろしくね」
「こ、こちらこそお願いします」
ここで一瞬だけマスクをずらし、こちらの顔を全部彼女に見せる。
「実物の俺はこんな感じだけど、大丈夫そうかな?」
「は、はい。で、でも、本当に私と同じ歳なんですか? とっても若く見えますよ」
「嘘なんてついてないよ。昭和43年の申年生まれなんだから」
「は、はい。私も申年です」
「じゃあ、学年も一緒なんだね。まさに同級生って感じだね」
「フフ、そうですね。なんだか変な感じです」
「とりあえず歩きながら話そうか?」
「はい」
ホテル街に向かいながら横目で彼女のことを観察する。スレンダー体型で、化粧は濃いめのホノカちゃん。
ババ専ではなくノーマルな性癖の筆者からしてみればかなり難易度の高いお相手と言えそうだ。しかし、イージーモードのヌルゲーばかりしていては腕が鈍ってしまう。
こういう難敵をクリアしてこそ、プレイヤースキルが向上するというものだろう。
当たり障りのない世間話をしているうちに目的地のラブホテルに到着。
チェックインを終え、室内に入ったところでようやく彼女の顔を拝むことができた。
ホノカちゃんの顔はニュースキャスターの田丸美寿々に似た感じだった。残念ながら若い頃の田丸美寿々ではなく、50歳を過ぎたころの田丸美寿々といった具合だ。
ま、これなら余裕だな…。
まずは一安心。水分で喉を潤してから話題を下ネタに切り替える。
「セックスレス歴1年って書いてたけど、去年まで旦那さんとしていたってこと?」
「い、いいえ。し、主人とはもう20年近くしてません」
「え? ってことは旦那さん以外の人とそういう関係だったの?」
「は、はい」
大人しそうな顔に見えたが、それなりにセックスライフを満喫していたのだろう。
どんな相手とどんなセックスをしていたのか聞きたくなった。だが、ここで根掘り葉掘り聞くのは野暮というものだ。
「へ、へぇ。そうだったんだ。でも、旦那さんはホノカちゃんのことを求めてきたりしなかったの?」
「はい。ちょっと年上なのでもうそういう気持ちがないのかもしれません」
「そんなに年上の旦那さんなの?」
「えっと、15コ上なんです」
「それは確かに枯れていそうだね」
「はい。もう見た目も中身も完全におじいちゃんですから」
「それじゃあエッチはできそうにないね」
「それでSNSで知り合った人とそういう関係になってたんです」
なんと過去の不倫相手のことを語りだしたホノカちゃん。
きっと聞いてほしいのだろうと判断し、話を促す。
「私より10コ下の男性だったんですけど、若いコに乗り換えられちゃったみたいなんです」
「へぇ、そうだったんだ」
「はい。それでしばらくショックだったんですけど、やっぱりしたくなっちゃって…」
「それで、あの【PC★MAX】を利用してたんだね」
「はい。先週登録したばかりで、実際にこうやって会うのは今日が初めてなんです」
「それは光栄だなぁ。じゃあ、今日はふたりでたくさん気持ち良くなろうね」
「は、はい!」
まだまだおしゃべりしたそうな感じだったが、これ以上彼女の愚痴を聞いていると萎えてしまいそうだった。
そこでちょっと強引に話の腰を折り、彼女にシャワーへ行くよう指示する。
その後、入れ替わりで筆者もシャワーを浴び準備完了。室内の照明を暗くしてからエッチが始まった。