その後もベッドの中で密着を続け、思う存分オッパイを揉ませてくれたC子ちゃん。まさに聖母さまだ。
なんとか急げばもう1回戦くらいできただろうが、この後子供を迎えにいく彼女の体調を気遣って断念。
まったり帰り支度をしながら何気なく聞いてみた。
「ところで旦那さんの赴任先って遠いのかな?」
「はい。気軽に行き来できる距離じゃないんです。だから、今度引っ越すことになりました」
「え? それって旦那さんの赴任先にC子ちゃんたちが行くってこと?」
「はい」
なるほど。引っ越しする前に思い切って1度の不倫情事にチャレンジしたというのが実情だろう。
グスン…
これから先、何年も、否、何十年もC子ちゃんと愛し合いたかったが、それは叶わぬ夢だと判明。
涙腺が緩んできたので、慌てて「帰る前にトイレでもう一服だけしてくるね」とトイレに逃げ込むのだった。
その後、ホテルを出て駅に向かう。
「引っ越し前にまた会ってくれたら嬉しいな」
「は、はい。私でいいんですか」
「うん! C子ちゃんのためならいつでも時間を作るから考えておいてくれるかな」
「分かりました」
駅の構内で別れを告げ、デート終了となった。
その日の夜。C子ちゃんからメールが届く。
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今日は、ありがとうございました。
久しぶりに子供以外の人肌を感じて癒されました。
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たった2行だ。なんとも素っ気ない内容である。これは暗に再会をお断りされているのかもしれない。
もっと積極的に好きだという気持ちを伝えておくべきたったか? 今回のこの失恋ダメージは相当後を引きそうだなぁ。
(文=所沢ショーイチ)