新宿アルタ前で待っていると、時間通りにマイコちゃんが登場。こちらの想像通り、純朴そうな見た目が印象的だった。
顔の雰囲気はデビュー当時の宇多田ヒカルみたいな感じ。目は一重で、眉毛は濃いめ、素朴な古臭い顔といった印象だ。化粧が薄目なのも筆者のタイプにドンピシャだった。
体型は中肉中背だったが、オッパイの大きさはそれなりに期待できそうに見えた。
瞬時に値踏みを終えた筆者は、ゆっくりとした足取りで近づき声をかける。
「こんばんは、マイコちゃんだよね?」
「あ、はい、そ、そうです」
「約束させてもらっていたショーイチだよ。今日はよろしくね」
「は、はい。こ、こちらこそ、よ、よろしくお願いします」
緊張している様子だったので、まずはその緊張を和らげることに。
「いやぁ、すっごく緊張してるから変なこと言ったらごめんね」
「え?」
これっぽっちも緊張なんてしていない。しかし、あえて緊張している風を装う。
下手にこちらが慣れている雰囲気を醸し出すと、彼女の緊張を煽ってしまうことになるからだ。
「それにしても嬉しいなぁ。マイコちゃんみたいに可愛いコが来るなんてビックリだよ」
「そ、そんなぁ。私なんて可愛くないですよぉ」
「いやいや、充分過ぎるよ。他の男はどうか知らないけど、俺はマイコちゃんのように化粧っ気がない女性のほうが好きなんだ」
「そ、そうなんですか?」
「うん! それに、マイコちゃんってよく肌が綺麗だねって言われない?」
「た、たまに言われます」
「肌が綺麗なのは最高のアクセサリーだと思うよ」
いつものように、うっかり本音が出てしまった感じでマイコちゃんを褒める。
チャラい男と思われないよう、スローテンポで話し、誠実そうな印象を与えることも忘れない。
「で、実物の俺ってこんな感じだけど、大丈夫そうかな?」
「え?」
「無理しなくていいんだよ。キモいとか、写真と違うとか思ってたら、ここでごめんなさいしていいからね」
「そ、そんなことしないですよぉ」
「本当に? 俺ってマイコちゃんが考えているより何百倍もエロいんだよ」
「フフ、自分からそう言う人って、実際はそうじゃなかったりしますよね」
「いやいや、俺の場合は、そのまんまだよ。謙遜でもなんでもなくて、マジでエロいよ」
「ど、どんな風にですか?」
「あ! 誤解しないでね。俺は超ノーマルだから、痛いのとか汚いのには興味ないんだ。ただ、女性に尽くしまくることに喜びを感じるエロなんだ」
「か、変わってますね」
「それでもいいかな?」
「は、はい。そ、そういうの、き、嫌いじゃないです」
新宿アルタ前からホテル街に向かって歩き始める。その道中で探りの会話をスタート。
「マイコちゃんはよく新宿とか来るのかな?」
「乗り換えで使うくらいで、こっちのほうに来るのは初めてです」
「え? 今まで一度も来たことがなかったの?」
「は、はい。今年上京してきたばかりなので…」
「あ、そういえばそう書き込んでいたね。出身はどこなの?」
「え?」
「だって全然なまりとかないから、こっちのほうの出身だと思ってたよ」
「地元は、▲▲県です」
「あっちのほうってなまりが強い印象があったんだけど、全然そんなことないんだね」
「あ、ありがとうございます」
「上京の理由は就職ってことなのかな?」
「そ、そうですね。コロナの影響でだいぶ伸びてたんですが、やっと来れたんです」
「そうかぁ。人生の大切な時期にコロナ禍とか大変だったね。でも、数年後には笑い話になっているといいね」
「ほんと、そうですね」
「ちなみに、どんなお仕事なの?」
「普通ですよ。物流関係の会社で事務職をしてます」
「その会社での出会いとかはないの?」
「もう全然です。私の職場は女性のほうが圧倒的に多いので」
「そうなんだぁ。それじゃあ色々ストレスとか溜まりそうだね」
「はい。そのせいで地元に戻りたくなってます」
「あ、ごめん。嫌なこと思い出させちゃったね。今日はそういう事を忘れて、ふたりで気持ち良くなろうね」
「そ、そうですね」
無事にラブホテルにチェックイン。室内でふたりっきりになったところで、ずばり聞いてみることにした。