「サヤちゃんはエッチがご無沙汰なのかな?」
「そ、そうでもないですよ」
「じゃ今日の朝にシたばかりとか?」
「そ、そんなわけないですよ。最後にエッチしたのは1カ月くらい前です」
「それは、彼氏とか?」
「うーん、彼じゃなくてセフレって感じでした」
「あ、ごめん。嫌なこと思い出させちゃったかな?」
「全然平気ですよ。恋愛感情とかなかったから、もう完全に過去の人です」
「そ、そうなんだ。じゃあ聞くけど、その彼はどんな人だったの?」
「私より10コも年下だったんです」
「ほほぅ。その彼が羨ましいなぁ。サヤちゃんはセクシーで綺麗だから、狂ったように求められたんじゃない?」
「そんなことないですよ。週に1、2回会う程度でしたから」
「その関係が終わったのは、サヤちゃんが相手をフッたからだよね?」
「い、いいえ。向こうから切り出されました」
「え? マジで? その彼、本当にもったいないことをしたね。俺だったらサヤちゃんみたいなコを振るなんて天地がひっくり返ってもあり得ないよ」
「しょうがないんです。その彼が結婚することになったので…」
「そっかぁ。でもその彼に感謝したいなぁ」
「え?」
「その彼が結婚してくれたおかげで、俺はサヤちゃんみたいに綺麗なコと会えたってことだよね。だからその彼に足を向けて寝れないなぁ」
「フフ、ショーイチさんって上手ですよね」
「ん? 何が?」
「さっきから私のこと褒めてばかりじゃないですか?」
「え? 嘘? いつ俺が褒めた?」
「だって、セクシーとか綺麗とかお世辞言ってましたよ」
「あ! ごめん、それ心の声だよ。思わず本音が漏れてたのかな?」
「またまたぁ。なんだか女性を扱うのに慣れてそうですよね?」
「そんなことないって。もう何年も彼女とかいなんだからさ」
本当は生まれてから52年間、ただの一度も彼女ができたことはない。だが、それを正直に伝えたらドン引きされるに決まっている。
「えぇ、見えないですよ。優しそうだし、見た目もこれといった欠点もなさそうだし…」
「うん。やっぱりスケベ過ぎるのが問題なんじゃないかな?」
「そ、そんなにエッチなんですか?」
「うん! 女性に尽くすのが大好きだから、何時間でもクンニしたいんだ」
「え?」
「ほら、俺の顔ってどう見てもMっぽいでしょ? 実際その通りで、尽くして尽くして尽くしまくりたいんだ」
「え? それって素敵じゃないですか」
「いやいや、それが“重い”ってよく言われるんだ」
「それって相性の問題ですよね? 私はたくさん尽くしてくれる人が好きですよ」
「本当に? それじゃあ俺たちの相性はピッタリかもしれないね」
「フフ、そうかもしれないですね」
「いやぁ、楽しみだなぁ。それじゃあ今日は遠慮なく尽くさせてもらうね」
「は、はい」
こちらがオープンにスケベぶりをアピールしたおかげだろうか? 明るいノリで下ネタに付き合ってくれたサヤちゃん。
「あ! ちなみに、サヤちゃんはどんなエッチが好きなの?」
「尽くしてほしいのと同じかもしれませんけど、たくさん可愛がってほしいです」
「ってことは攻められるのが好きってこと?」
「そ、そうですね」
「任せて! サヤちゃんがもう嫌って言うくらい攻めまくっちゃうね」
「は、はい」
「あ! でも誤解しないでね。痛いのとか汚いのは興味ないし、サヤちゃんが嫌がることは絶対にしないって約束するよ」
「はい。ショーイチさんは何かリクエストとかないんですか?」
「あるわけないよ。サヤちゃんを好きなだけ攻められるだけで幸せなんだから」
「フフ、それじゃあ今日はお手柔らかにお願いしますね」
「もちろん!」
ラブホテルに到着し、チェックインを終える。
ここまで来る間にお互いのエンジンは十分過ぎるくらい温まっていた。もう余計な会話は必要ないだろうと判断し、すぐにサヤちゃんにシャワーへ行くよう促す。
そして入れ替わりで筆者もシャワーを浴び、ベッドインすることとなった。