「ビールとかでいいのかな?」
「は、はい」
「それなら途中のコンビニで買っていこうか?」
「あ、ありがとうございます」
ホテル街に到着し、コンビニに入る。ミキちゃんをアルコール類が並んでいる棚に案内する。
ビールを1缶手にするミキちゃん。買い物かごを手にしていた筆者は、そのビールをかごに入れるよう声をかける。
さらに、「俺も同じのにしようかな?」と言ってミキちゃんにとってもらう。
「大丈夫? 1本で足りる?」
「は、はい」
「念のため、もう1本買ったら? もし残ったら持って帰ればいいんだし」
「ほ、本当に平気です。あまりお酒に強くないので…」
本当は筆者は酒なんて飲みたくなかった。アルコールのせいで感度が鈍り、せっかくのマンコを心行くまで楽しめなくなる。そんな真似はマンコに対する冒とくではないか!
だが、今回はミキちゃんの緊張をほぐすことを優先した。ふたりで一緒に飲むことで、より安心してもらえることだろう。
会計を済ませ、コンビニを出て徒歩1分ほどでお目当てのラブホテルに到着。
部屋に入り、手洗いとウガイをしっかりしてからプシュっと缶ビールを開けて乾杯する。
「くーっ、美味しいね」
「は、はい」
「ミキちゃんはお酒は強いほうなの?」
「い、いいえ。むしろ弱いほうだと思ってます」
「飲むとどうなっちゃうの?」
「すぐに眠くなっちゃうんです」
「え! 俺もだよ。布団が恋しくなっちゃうよね」
「はい。分かります」
「それと、俺はお酒を飲むと冷たいアイスが食べたくなるんだ」
「あ! それも分かります。お酒の後のアイスって美味しいですよね」
「うん。普通のオジサンたちはシメでラーメンとか食べるんだろうけど、俺は迷わずアイスでシメてるんだ」
「なんとなくその気持ち分かります」
「分かってくれる? 嬉しいなぁ」
徐々に意気投合し始めるふたり。
「ね、ミキちゃんはどんなエッチが好きなの?」
ビールを半分くらい飲んだところで下ネタに切り替えてみる。
「えぇ、そんなこと言えないですよぉ」
「どうして?」
「は、恥ずかしいじゃないですか?」
「そんなことないって。だって、今からもっと恥ずかしいことをするんだからさ」
「で、でもぉ…」
「あ、言えないってことは、もしかしたらトンデモなく変態チックな願望があるとか?」
「ち、違います。ふ、普通です!」
その後も粘って聞いてみたが、頑として教えてくれないミキちゃん。お酒のせいで気が大きくなったのかも?
これ以上無理強いしても無駄だと判断。缶ビールを片手に窓辺に向かう。
「じゃ、俺はここで飲みながら煙草を吸ってるから、先にシャワー浴びておいで」
「は、はい」
「床で滑ったりしないよう、慌てないでね」
10センチほどしか開かない窓の隙間に向かい紫煙を吐き出す。久しぶりのアルコール摂取だったので、早くも眠気が襲ってきた。
まだ缶ビールを半分ほどしか飲んでいなかったが、これ以上飲むのをやめることにした。
なんとか眠気に抗い、ミキちゃんが浴室から出てくるのを待つ。
その後、2本目の煙草を吸い終わったタイミングでようやく彼女が出てきた。
入れ替わりで浴室へ。うっかり転ばないよう慎重に身体を洗い終え、ベッドルームに戻る。
ガチャ
そのタイミングで、トイレから出てきたミキちゃん。
「大丈夫? お腹でも痛いのかな?」
「へ、平気です。お酒を飲むと近くなっちゃうので…」
どうやら小便をしていたようだ。
ムムっ? まさかコイツ、小便した後のマンコを舐めさせる気か?
これが気心の知れたセフレだったら何の問題もない。むしろ、いつもと違う味付けになるのでご褒美に思えてしまうくらいだ。
しかし、初対面の女性にコレをやられるのは相当にキツい。この20数年間の出会える系サイト遊びにおいて、わずか数回しかないことだ。
浴室から出た筆者が、洗面台の前で歯磨きを始めると、ミキちゃんはバスローブを羽織ったままベッドの上に座った。
やはり彼女にはシャワーを浴びなおすという気がさらさらないのだろう。
“小便したのならもう一度洗ってこいや!”と言うわけにもいかないので、室内の照明を少しだけ暗くしてベッドインすることにした。