「こんばんは。アミちゃんかな?」
「は、はい…。アミです」
小声で早口な口調のアミちゃん。これはかなりの強敵だ。
挫けそうになるが、貴重な18歳のマンコをいただくためならある程度は我慢しなければならない。
こちらのマスクを少しずらして顔を見せる。そして一拍置く。この間は、「さぁ、今度はお前が顔を見せる番だ」と暗に伝えるためのものだ。
だが、アミちゃんはマスクを着けたままだった。
こちらの意図が伝わらなかったようだ。「アミちゃんも顔を見せて」と言いたかったが、18歳の小娘に目くじらを立てても仕方あるまい。
「実物の俺ってこんな感じだけど、大丈夫そう? 嫌だったら無理しないでいいんだよ」
「あ、は、はい。だ、大丈夫です…」
ここでまた一拍置く。今度の間は、彼女が「ショーイチさんこそ、私みたいなので大丈夫ですか?」と切り出すのを待つためのもの。
だが、ここで会話が途切れてしまった。
やはり18歳の小娘相手に会話で駆け引きしても無駄なのかも? まあこうなったらヤルだけヤって、さっさと帰宅することを目指すべきだろう。
「じゃあ、ホテルに向かおうか?」
そう声をかけてホテル街に向かって歩き始める。そして、おデブちゃんや不細工ちゃんとデートする時にだけ利用する激安ラブホにチェックイン。
室内に入り、マスクを外すアミちゃん。
奇跡よ起こってくれ!!
祈るような気持ちで彼女の顔を見る。
フッ…。だと思ったよ…。
彼女の顔は、おかずクラブのオカリナみたいな顔でゲンナリしてしまった。
思わず目を逸らしたくなった。しかし、彼女のようなタイプはこちらの視線に敏感なことが多い。急に目線を外したら、こちらがガッカリしていることが伝わってしまう。
覚悟を決め、そのままアミちゃんの顔を見つめる。
枢斬暗屯子(すうざんあんとんこ)かよっ!
漫画【魁!!男塾】でお馴染みの宮下あきら氏による初期の作品【激!!極虎一家】に登場する私立極道高校生徒会副会長の顔が浮かんでしまった。
女子高生でありながら筋肉ムキムキの大柄体型で口ひげを生やしていた枢斬暗屯子。登場回数は少なかったものの、主役キャラが霞んでしまうほど強烈な存在感を放っていたのだ。
アミちゃんの鼻の下の産毛は、長くて太くて黒かった。まさにリアル枢斬暗屯子といった感じだ。
クックック…
なんというハードモード!! こうなったら笑うしかない。
ここまで悪条件が揃っていると、逆にヤル気が漲ってくる。たとえ難攻不落の要塞であっても、俺なら攻略できるはず! ゲーマーの血が騒いでしまうのだ。
だが、待てよ?
アミちゃんのラスボスぶりを目の当たりにして、少し疑問に思ってしまった。
も、もしかしてこのコは処女なのかも!?
こんなコを相手にチンコをギンギンにできるのは、筆者のような性欲モンスターくらいなものだろう。
すぐに聞いて確かめたくなったが、グっと我慢。いくら1度切りの相手とはいえ、出来るだけ不快な思いをさせたくないからだ。
まず、手洗いとうがいを終え、軽く会話することに。
「アミちゃんはこういうサイトでよく遊んだりしてるのかな?」
「い、いいえ。実際にこうやってホテルに入るのは今日が初めてです」
「あ、そ、そうなんだぁ。ち、ちなみに、男性経験はあるのかな?」
「エッチの経験ってことですか?」
「う、うん」
「高校生の時に4人くらいの人としました…」
どこの世界にも勇者はいるものだと感心する。だが、どの相手とも長続きせず、2回以上エッチしたのはひとりだけとのことだった。
これも納得。
現役の女子高生だった時はその希少価値ゆえにチンコを勃起させた男がいても不思議じゃない。だが、その希少な価値がなくなった今では、それも通用しない。
ここで先ほどの会話が気になってしまった。“実際にこうやってホテルに入るのは今日が初めてです”ということは、顔パスされたことがあったのかもしれない。
「ところで、アミちゃんはエッチでイッたことがあるのかな?」
毒を食らわば皿までの覚悟で、さらに突っ込んだ質問をしてみる。
「い、いいえ。気持ちいいなって思うんですけど、まだイクっていう感じが分からないんですよね」
「興味はあるみたいだね」
「は、はい。どうせならもっと気持ちよくなりたいですから…」
ここまで不機嫌そうな顔をせず、紳士的に接していた筆者。そのおかげか、下ネタにもあまり躊躇することなく答えてくれるアミちゃん。
エッチに興味津々なのは実にいいことだ。だが、いかんせん彼女の場合は、そのパートナー探しに苦労することだろう。
もっと色々と聞き出したいところだったが、不機嫌そうな顔を隠すことに疲れてしまった。
「じゃ、先にシャワー浴びておいで」
アミちゃんに先にシャワーを浴びてもらい、その間に一服することにした。