そうこうしているうちに、お目当てのラブホテルに到着した。
さすがに平日の真昼間だけあって、すぐにチェックインできた。部屋でふたりきりとなったところで、エッチな話題を振ってみることに。
「ふたりきりとなった途端に豹変したりしないから安心してね」
「え?」
「女性の嫌がることが死んでもできないんだ。だから、あまり緊張しないでね」
「ほ、本当に優しいんですね。ショーイチさんって」
「スケベな男はみんなこうだと思うよ。いくらエッチが好きでも、女性に嫌がられたらできないでしょ? だから、優しくなるのは当たり前なんだ」
「それって、本心なんですか?」
「うん! ほら、俺の顔を見て。どう見てもMっぽいでしょ? こんな男が女性を雑に扱ったり、乱暴したりするように見える?」
「み、見えないです」
「でしょ。だから、今日は女王様になったつもりでいてね」
「じ、女王様ですか?」
「あ! 誤解しないでね。SMとかそういうのじゃなくて、あくまでも精神的なものだからさ」
「フフ、分かりました」
ようやく笑顔を見せてくれたホノカちゃん。ただでさえ可愛かった顔がますます可愛く見える。
カチッ!
スイッチが完全に入ってしまった。
まだエッチする前だというのに、またホノカちゃんに会いたくて会いたくてたまらなくなってしまったのだ。
「ね、ホノカちゃんはどんなエッチが好きなのか教えてくれる?」
「え?」
「あ、間違った。教えていただけますでしょうか?」
「フフ、何ですかその言い方」
「女王様に使える召使の気分で言ったんだけど、変かな?」
「はい。笑っちゃうので、そこは普通でお願いします」
「うん。それじゃあ、どんなエッチが好きなのか教えてくれる?」
「え、えっとぉ。アソコをたくさんイジってほしいです」
これは意外な答えだった。こういう質問をすると、ほとんどの女性が「優しくしてほしいです」と答えるものだ。
しかし、ホノカちゃんはアソコをイジってほしいと具体的に答えてきた。
こちらに気を許してくれている証拠なのかもしれない。
「ん? イジるだけでいいの? ペロペロ舐めなくていいの?」
「クンニですか? あまりされたことないんです。で、できたらそれもお願いします」
「うん、了解! 姫様のお気に召すまま舐めさせていただくね」
「こ、今度は姫ですか? や、止めてください」
「あ、ごめん、ごめん。心の中でそう思うだけにしておくね」
「本当にそうしてください。ツボに入っちゃうと止まらなくなるので…」
ここまで場が温まれば問題ないはず。おしゃべりに時間を割いたのは、エッチをより気持ちいいものにするためだ。
面倒な作業のように思えるかもしれないが、根っからのM体質の筆者にとってはこれもプレイの一環にしか過ぎない。
いい加減でちゃらんぽらんな性格でも、セックスに対してだけは常に真摯な態度を貫いているのだ。
その後、別々にシャワーを浴び、ベッドインする運びとなった。