【ネットナンパ】21歳の女性読者がトコショーと会うためだけに上京!


ち、ちっちゃ!!


 身長は150センチあるかどうかといった感じだった。写真ではわからなかったのでこれには驚かされてしまった。

 体型は中肉中背といったところで、可愛い顔とのバランスも良かった。


も、持って帰りたい!!


 思わず彼女をポケットにでも入れてテイクアウトしたくなった。身長が低いので、ますます“ゆうゆ”とダブって見えてしまう。

 驚かさないようゆっくりと近づく。途中で目が合うと、ニコっと微笑むR子ちゃん。


「は、初めましてR子ちゃん。ショーイチだよ」

「は、初めまして、R子です」

「お互い写真を交換してたから、初めましてって言うのも変だね」

「そ、そうですね」

「今日はいい天気で良かったね。東京駅からここまでは迷わずに来れたのかな?」

「はい。スマホのアプリで調べながら来たので迷いませんでした」

「それは良かった。どうせなら東京駅のホームまで迎えに行ったほうが良かったかなって思ってたんだ」

「フフフ、子供じゃないですから大丈夫ですよぉ」

「そ、それもそうだね」


 ニコニコと笑いながらこちらの目を見つめてしゃべるR子ちゃん。

 その強い視線に耐えられなくなり、少しばかりおどけてみせることにした。


「そ、そんなにじろじろ見られると恥ずかしいよぉ」

「ご、ごめんなさい。予想以上に優しそうだなぁって思ってたんです」

「うん。R子ちゃんの前ではいつも256倍は優しくなれると思うよ」

「え? ど、どうしてですか?」

「え? そんなの分かってるでしょ? メッセージでも伝えた通り、R子ちゃんが可愛いからだよ」

「そ、そんなぁ」


 可愛いと言われ、うつむくR子ちゃん。背が低いので、軽くあごを引かれただけで表情が見えなくなってしまう。


「ここで話すのもアレだから、少し歩きながら話そうか?」

「はい」

「あ! その前に聞いておくけど、本当に俺みたいなので大丈夫?」

「もちろんです! 今日はよろしくお願いします」

「ありがとう。こんなに嬉しいのは初めてだよ。本当にありがとう」

「お。大げさですよぉ」

「少しオーバーだったかな。でもここ数年で今が一番幸せなんだ」

「は、恥ずかしいです。トコショーさんこそそんなにじっくり見ないでください」

「ご、ごめん。どうしても目が吸い寄せられちゃうんだ。本当に可愛いよ」

「ほ、褒め過ぎですよぉ」

「褒めてなんかいないって。俺が正直なのは知ってるでしょ」

「で、でもぉ」

「ま、とりあえず向かおうか?」

「は、はい」


 無難な世間話をしながら10分ほど歩き、目的のラブホに到着。

 部屋に入りふたりきりとなり、少しばかり突っ込んだ質問をしてみることにした。

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