「え?」
チンコを抜いた途端、イオリちゃんが声をあげた。
「ありがとう、気持ち良かったよ」
「えッ?」
どうやら筆者がイッたことに気づいていなかったようだ。ここは素直に謝るしかない。
「ごめんね。さっき射精しちゃったんだ。あ! でもちゃんとゴムの中に出したからね」
「そ、そうだったんですか…」
それ以上の弁解はせず、彼女に背を向けてゴムを処理する。
なんとか言い訳しようと思い直し、イオリちゃんに向き直る。
ゲボ、ぐはははぁぁぁッ!
いつの間にかうつ伏せになっていたイオリちゃん。
そのせいで、デカいケツを直視してしまった。
フェラチオや挿入の時は忘れていたが、滑稽なくらいデカい尻だ。
安室奈美恵の上半身と渡辺直美の下半身を“悪魔合体”させて誕生したキマイラのようにしか見えない。
シュるシュルしゅるるる…
あっという間に愚息が最小サイズに縮こまってしまった。
あぁ、ホテル代を無駄にしちゃったなぁ。これなら家でオナってたほうが良かったなぁ。
後悔の念が次から次へと湧き出てくる。
「じゃ、そろそろ帰ろうか? あ! ごめん、急いでるから5分くらいで支度してくれるかな?」
スマホをいじりながら急用を思い出したフリをしてそう告げる。
その後、ゴリ美ちゃんを急かすようにしてホテルを出て、その場でサヨウナラ。
最寄りの喫煙所に向かって早足で立ち去る筆者なのだった。
果たして彼女は自分のスタイルにコンプレックスを感じているのだろうか? もし気が付いていないのだとしたら、筆者が指摘してあげるべきだったのか?
ま、二度と会うことはないので、あえて事を荒立てる必要もないだろう。
今回のゴリ美ちゃんとの情事の記憶は、いつかきっと役立ってくれるはず。
これで筆者の守備範囲がまた少し広くなったのは間違いないだろう。
(文=所沢ショーイチ)