こうして北口階段から地上に出て、ホテル街へと向かうことに。
この場合、駅からホテル街まで最短距離のルートを選択すると、途中にコンビニはない。そこで、道端の自販機でペットボトルのお茶を購入することにした。
チャリンチャリンと100円硬貨2枚を投入し、「じゃ、先に好きなのを選んで」と彼女に告げる。
「え? いいんですか?」
「遠慮しないで。たかがジュースくらい奢るからさ」
「あ、ありがとうございます」
ペコっとお辞儀しながら謝意を伝えてくるマリエちゃん。
ほっ。
彼女の常識的な対応を知りまずは一安心。たったこれだけのやり取りでも、彼女の真面目な性格を垣間見ることができたような気がする。
今風の女子大生のような服装と化粧をしているが、まだ中身は純朴なままなのかもしれない。
そこから徒歩数分ほどで目的のラブホテルに到着。チェックインを済ませ、ようやく部屋でふたりきりとなった。
「ね、マリエちゃんはどんなエッチが好きなのかな?」
「そうですねぇ。気持ち良ければ基本なんでも大丈夫です」
「な、なんでも!? それはちょっと言いすぎじゃない?」
「あ、そうですね。痛いのとか、怖いのは嫌です。そ、それとちゃんと避妊もお願いします」
「もちろんだよ! 俺も痛いのとか汚いのは興味ないし、ちゃんとコンドームを着けるからね」
「はい。ありがとうございます」
「他になにかリクエストはないかな?」
「り、リクエストですか?」
「うん。もう薄々気付いているかもしれないけど、俺って女性に尽くすのが大好きなMなんだよ」
「な、なんとなく分かります」
「女性の望むことはなんでもしてあげたいんだ。だから遠慮しないで教えてほしいな」
「で、でもぉ、具体的に言うのは恥ずかしいです」
「それじゃあエッチを楽しめないよ。どうせお互いに恥ずかしいところを見せあうんだから、今更照れても意味ないでしょ?」
「た、たしかにそうですけど…」
「ほら、今日家に帰ってから、アレしてもらえば良かったとかコレしてほしかったとか後悔するの嫌でしょ」
「は、はい」
「だから教えてくれる?」
「そ、そうですね。わ、私ってアソコを舐められるより指でイジられるのが好きなんです」
「え? 舐められるのは嫌いなの?」
「そ、そうじゃなくて。舐められるのも嫌いじゃないんですけど、くすぐったくなっちゃうんです」
「了解。それじゃあくすぐったくならないように舐めるし、たくさん指でイジらせてもらうね」
「は、恥ずかしいです。ショーイチさんのほうこそなにかリクエストとかないんですか?」
「え? 俺? そうだなぁ、俺って女性がたくさん感じてくれるだけで幸せになれるから、たくさんマリエちゃんに気持ち良くなってほしいよ」
「そ、それだけですか?」
「うん。さっきも言ったでしょ。女性に尽くすことが俺の喜びだから、たくさんご奉仕させてもらうね」
「フフフ、本当に変わってますね」
「でしょ? スケベな性格だから、俺が気持ち良くなるだけじゃ満足できないんだ」
「でも、ちょっと楽しみです」
「うん! 俺はその百倍楽しみだよ!!」
その後、別々にシャワーを浴び、ベッドイン。
もちろんシャワーを浴びた後、念入りに歯磨きと手洗いを行い清潔アピールも忘れていない。