いつもはもう少し慎重にアプローチするのだが、相手が18歳の場合は考えている余裕などない。ライバルが殺到することが分かっているので、感じるままに動くしかないのだ。
これぞ、かの黄色ジャージの偉人が残した「Don’t think, feel.」というヤツである。
ちなみに、筆者はパソコンとスマホの両方から同じIDで出会える系サイトに接続している。日々何千何万と書き込まれている大量のデータを処理するには、複数のサイトを同時に閲覧できるタブブラウザが最適だからだ。
———————–
初めまして、メロさん。
都内の会社員ショーイチ・39歳です。
さきほどメロさんの書き込みを見ました。
私も今日はエッチな気分で、人肌を恋しく思っていたところです。
優しいくらいしか取り柄のない私ですが、是非メロさんと楽しい時間を過ごしたいです。
今日は休みなので、5分後の待ち合わせでも、数時間後の待ち合わせでもOKです。
あ!
お返事もらえたら私の写メを送りますね。
それを見てもらってからで構わないので、検討してもらえたら嬉しいです。
では!
———————–
パソコンに保存してある複数の定型文の中から最適なものを選び、名称部分などを加工してからポチっと送信。
無事にメールを送ることができたのでまず一安心。
ここまでは感じるがままに行動していたが、ここから先は頭脳をフル回転するターンだ。
とても残念なことだが、出会える系サイトには大量の業者が紛れ込んでいる。援助交際デリバリー業者、いわゆる援デリ業者というやつだ。
そうした業者の手口にひっかからないためには、それなりの知識と経験が必要になってくる。
タバコに火を点けて冷静になった筆者は、タブブラウザで複数の出会える系サイトを同時に表示させた。そして、このメロちゃんが書き込みを行った前後数分間に他のサイトで似たような応募文がないかチェックを始める。
業者のよくある手口として、同じような文章を同時に複数のサイトに書き込むというものがある。下手な鉄砲も数撃ちゃ当たるという作戦だろう。
筆者からしてみればとても幼稚な手口に見える。しかし、この作戦はかなり有効なようで、現在もなお廃れていない。
業者にとって、素人女性とヤりたいと目が眩んでいる男性は、チョロ過ぎるお客さんなのだろう。