あ! ダメだ、こりゃ。
いかりやの長さんのように諦めることにした。この突然のピストンに抗う術はなかったのだ。
「い、いいよ。その腰の動き、死ぬほど気持ちいいよ」
「わ、私も! もっと、もっと強く噛んで!」
「う、うん」
「そ、そう、もっともっと!!」
「このままイクよ! だ、出すよッ!」
ふぅ。
結局こちらは一度も腰を振ることなく、大量のザーメンを吐き出すことになった。
だが、ケイコちゃんは腰の動きを一向に止める様子がない。
射精後もこちらのチンコが固いままなので、もしかしたら発射したことに気が付いていないのかも?
数分ほどそのままにしていたが、そろそろ限界だ。
「ちょ、ストップ」
「え?」
「もうイッちゃったから、それ以上動かれるとゴムが外れちゃうよ」
「え、あっ、ごめんなさい」
「ううん。謝るのはこっちのほうだよ。早くてゴメンね」
「も、もう少しだけこのままでいさせてくれますか?」
「うん。でも、チンチンが小さくなる前に抜くからね」
「はい!」
こうなったら、少しでもサービスするしかない。
無理やり賢者タイムをショートカットして、彼女を抱擁したままエロい事を考える。少しでも長く勃起状態を続け、ケイコちゃんに余韻を味わってもらうためだ。
そのまま5分ほど経過したところで限界を迎えた。
「じゃあ、チンチンを抜くね」
そう告げてからチンコを引き抜き、後処理を始めた。
その後、ケイコちゃんだけがシャワーを浴び、帰り支度を始める。
「あ! そうだ。ケイコちゃんはLINEしてるかな?」
「はい」
「良かったらLINEの交換をしない?」
「はい。もちろんです」
「次からはメールじゃなく、LINEで連絡してきてもいいんだからね」
「はい。そうしますね」
「またタイミングがあえば、ふたりで気持ち良くなろうね」
「はい!」
またいい返事をするケイコちゃん。
その後、駅まで彼女を見送っていき無事にデート終了。
帰宅した筆者は軽めの夜食を食べてから就寝前にシャワーを浴びることにした。
痛っ!
シャワーの水流を当てた途端、背中に激痛が走ってしまった。
エッチの最中は気持ち良さで緩和されていたのだろう。出血はしていなかったが、痛みに耐えかねて背中を洗うことを断念。
その後、背中の痛みを思い出さないよう、うつ伏せの体勢で就寝。
まぁ、これは男の勲章みたいなものだ。
次回のデートの際も、背中の痛みをこらえようと決意する筆者なのであった。
(文=所沢ショーイチ)