その匂いにたじろいでいると、
「もう入れて」
と挿入を促された。
これぞ渡りに船!
一旦カラダを離してコンドームを装着すると、正常位で合体した。
ヘコヘコ腰を振りながらキスしようとすると、顔を背けられた。
マンコを舐めた口とキスするのに抵抗があるのだろう。
なんとも扱いが難しいアカリちゃん。会社で浮いている存在だと言っていたが、性格によるところもありそうだ。
こちらのテンションは下がる一方だったが、別人格の愚息はお構いなしに昇りつめていく。
いつもなら早漏を避けるべく、あの手この手で抗うところだ。しかし、すでにアカリちゃんを数回イカせているので、発射しても問題ないだろう。
「もう我慢できない! イクよっ」
声をかけてからラストスパート。
ふぅ。
挿入時間は1分もなかった。
「ごめんね。あっという間に発射しちゃったから、全然気持ち良くなかったんじゃない?」
「そ、そんなことないですよ。何度もイッちゃったし…」
「それなら良かった。それじゃあ、先にシャワー浴びてきなよ」
ピロートークする気力がなかったので、さっさと終わりを告げた。
その後、あまり会話も盛り上がらないまま、帰り支度を済ませる。
そして、駅の近くまで彼女を送っていき、デートは終了した。
結局、連絡先の交換も、再会の約束もせずに終わった。なんとも中途半端なカタチだ。
しかし、後腐れのないエッチなんてこんなもんだろう。毎回のように相手に惚れるわけにはいかないのだ。
アカリちゃんと別れた後、喫煙所に直行して一服。ゆっくり2本吸ってから、駅に向かう。これだけ時間をあければ、駅の構内で彼女と鉢合わせすることもないだろう。