チナツちゃんはガチガチに緊張しているように見えたが、打ち解けてくれたようだ。
日常生活では女性と会話することが苦手で仕方がない筆者だが、出会える系サイト遊びだと、自分でも不思議なくらいよく舌が動いてくれる。
これは、“やることが前提”で会っているからだ。よほど下手を打たない限りセックスできる相手だからこそ、必要以上に緊張しないで済んでいるのだ。
「それじゃあ、このままホテルに向かうってことでいいかな?」
「は、はい。お願いします」
「ありがとう。すごく嬉しいよ」
こんな会話をしながら、彼女の胸のサイズを目測する。最低でもF、いやGカップくらいはありそうだ。服を着ていてもトップとアンダーの差がくっきりと分かるので、鳩胸タイプではないだろう。
精巣がキュルリュリュリュとフル回転し、はやくもザーメンの大量生産モードに突入する。
ポケットに突っ込んだ手で勃起を悟られないようにしながら歩き続ける。
そうこうしているうちに、目的のラブホに到着した。
「チナツちゃん、今ならまだ間に合うよ」
「えっ?」
「ホテルに入る前だから、もし無理だと思ったら断っていいんだからね」
「ほ、本当に大丈夫です」
「ありがとう。ここで誓っておくね。絶対にチナツちゃんの嫌がることはしないから、安心してね」
「フフフ。本当に優しいんですね、ショーイチさんって」
「女性を傷つけるような真似は死んでもできないタイプなんだ」
「でしょうね。超ぅ、優しいって性格が顔に出てますよ」
「そ、そうかな?」
こうして無事にチェックイン。部屋でふたりきりになると、いきなりチナツちゃんが質問してきた。
「ショーイチさんって、結婚してどれくらい経つんですか?」
もちろん筆者は結婚指輪などしておらず、ちょっぴり疑ったのかもしれない。
「10年ちょっとかな? 最近はずっとセックスレス状態なんだ。チナツちゃんはどれくらいエッチしてないの?」
「わ、私ですか? だいたい1か月くらいしてないです」
「えっ? 1か月? もっとしてないのかと思ったよ」
「変ですかね?」
「全然変じゃないよ。だって、女性は40歳を過ぎてからも性欲が右肩上がりになる生き物だからね」
「へ、へぇ」
「チナツちゃんもそうじゃない? 若い頃より、今のほうがエッチしたくなる時のほうが多いでしょ?」
「そ、そうですね。こんなサイトを使ってるわけですし…」
「だから、恥ずかしがることもないし、変なことでもないよ」
「そ、そうですよね」
「それに、ほら、誰にも迷惑をかけてないでしょ?」
「えっ?」
「今からふたりで気持ちよくなるけど、それで誰かが死ぬわけじゃないでしょ?」
「は、はい」
「だから、正々堂々とエッチを楽しもうよ。どうせするんだから、少しでもたくさん気持ち良くなったほうが得でしょ?」
「フフフ。そうですね。たくさんエッチなことしたいです」
「おっ、正直に答えたね」
「はい。だって、変なことじゃないんですよね?」