我々男性が考えるぽっちゃりと、女性が自分の体型を形容する際に使うぽっちゃりはまったく別物だということは理解しているつもりだったが…。ジュリちゃんの体型は、お笑いコンビ・おかずクラブのゆいPのような感じだった。
はっ! この程度で怒っちゃダメだ!!
それに、決して騙されたわけではない。なにしろ、彼女は最初からぽっちゃり体型だとカミングアウトしていたのだから。
怒りを鎮めるため、脳内ライブラリーにアクセスする。過去に対峙した数々のモンスターを思い出し、こちらに近づいてくるジュリちゃんと比較する。
トドみたいな体型の女性、ドラクエのボストロールみたいな女性、前歯が4、5本欠けていた女性、どう見ても50代なのに20代を自称していた女性…。
過去の難敵たちに比べたら、ジュリちゃんなんて可愛いものだ!
ジュリちゃんはボリューミーな体型なので、おっぱいにもかなり期待できそう。もし性格が最悪でも、
おっぱいに顔を埋めればすべて許せそうな気がする。
やる気スイッチを押して覚悟を決めた筆者は、ゆっくり彼女に近づき、声をかけた。
「こんばんは。ジュリちゃんだよね?」
「あっ、はい。そうです」
「約束させてもらっていたショーイチだよ。今日はよろしくね」
「はい。こちらこそお願いします」
挨拶しながら素早く彼女の顔を確認する。
目が細く、全体的に幸薄そうな印象だ。これぞ“地味顔”という感じだったが、決して不細工ではない。
これなら問題なく射精できそうだ!
と一安心。
「それじゃ、行こうか?」
相手がイマイチだった場合、断られても構わないという気持ちが表れてついつい強気になってしまう。
「あ、あのぉ」
「ん? どうかした?」
「ほ、本当に大丈夫ですか?」
「え? 何が?」
「わ、私みたいな“ぽちゃぽちゃ”でも大丈夫な人ですか?」