「ありがとう。ミツキちゃん」
「えっ?」
「俺、いますっげぇ幸せだよ。こんな俺と出会ってくれて本当に感謝してるよ」
「な、なんですか?」
「だって、見た目も素敵なのに、エッチな性格だなんて最高すぎるもの!」
「そ、そんな。は、恥ずかしいです」
「そ、そうだね。こんな所でする会話じゃなかったね。とりあえず歩きながら話そうか?」
「は、はい」
筆者の爆上げテンションは、周囲の注意を引いていたはずだ。ミツキちゃんとの年齢差は27歳ほどなので親子のように見えなくもないが、実の娘にスケベヅラ全開で欲情するような父親はいない。このまま会話を続けていたら、ミツキちゃんは周囲の視線に耐えられなくなっていただろう。
ホテル街に向かって歩きながら、会話を再開させた。
「あのサイトを使い始めたのは最近なんでしょ?」
「えっ? どうして分かるんですか?」
「ミツキちゃんの名前の横に若葉マークがあったからね」
「へぇぇ、そういう仕組みだったんですか。詳しいんですね」
「や、あの、サイトの使い方にそう書いてあったからさ」
「ふーん。実は結構遊んでるんじゃないですか?」
「そ、そんなことないよ。月に1、2回くらいかな」
「そうなんですかぁ」
本当は週に2回くらいのペースで遊んでいるのだが、正直に答えるわけにもいかない。
筆者のモットーは、
女性には正直であれ!
とくに、股を開いてくれる女性には心の底から正直であれ!!
だが、
相手に不快な思いをさせないための嘘は許される!
というのが“自分ルール”なのである。
この話題を続けていたら、もっと嘘をつかなければならなくなる。そう判断して、会話の流れを違う方向にもっていくことにした。
「ところでさ、俺以外の男の人からもメールが届いてたでしょ?」
「は、はい。何人かからもらいました」
「その中から、どうして俺を選んでくれたのかな?」
「とにかく優しそうだったからです」
「そ、そうなの?」
「はい。自分から画像を送ってくれたのもショーイチさんだけだったし、私を安心させようっていう気遣いもありましたし…」
「そ、そうなんだぁ」
「はい。他の男の人は相手にするのも嫌な感じでした」
「嬉しいなぁ。それじゃあ、ミツキちゃんのその選択が間違ってなかったって証明しなくちゃね」
「フフフ。やっぱり優しいんですね」
「自分でも優しいとは思うけど、その何百倍もスケベだよ」
「なんだかどんどん楽しみになってきました♪」
「あっ! でもそんなに期待しないで」
「えっ?」
「テクニシャンでもないし、アソコが大きいわけでもないからさ」
「そうなんですか?」
「うん。ただ誠心誠意、心を込めて尽くさせてもらうね」
「つ、尽くすですか?」
「うん。お姫様に奉仕する奴隷のような気分で愛撫させてもらうね」
「えっ? なんですか、それ?」
「誤解しないでね。SMとかじゃないよ。ただ、ミツキちゃんに気持ちよくなってほしいから、全力でご奉仕したいだけなんだ」
「本当に変わってますね」
「自分でもそう思うよ。でも、女性が気持ちよくなってくれないと、エッチしていてもつまらないんだ」
「それって、優しいからじゃないですか。素敵だと思いますよ」
「あ、ありがとう」