———————–
こんばんは、アイカさん。
都内の会社員、ショーイチ・36歳です。
さきほどアイカさんの書き込みを見つけちゃいました。
私も甘くてトロけるようなエッチが大好きなんです!
優しいくらいしか取り柄のない私ですが、
ぜひアイカさんと楽しい時間を過ごしたいです!!
もしお返事いただけたら、私の写メを送信しますね。
それを見てもらってからで構わないので、
検討してもらえたら嬉しいです!!
———————–
こんなメールを送ったところ、ものの5分ほどで返事がきた。そこから数通ほどやり取りし、あっさり約束は成立した。
待ち合わせ場所は、新宿アルタ前。約束の時間より早めに着いた筆者は、周囲を見渡してそれらしい女性を探した。
まだ来てないようだったので、寒さを避けるためアルタ脇の階段を降りて地下に向かった。
地下に降りるとスグに、サイト経由でアイカちゃんからメールが来た。
———————–
ちょっと早いですけどアルタ前に着きました。
ショーイチさんはどの辺りですか?
———————–
どうやら入れ替わりで到着したようだ。女性より早く到着しておいて紳士さをアピールするのが筆者の流儀だが、失敗に終わってしまった。
急ぎ地上に戻り周囲を見渡すと、そこにアイカちゃんらしき女性を発見した。
遠目では、スレンダー体型で髪の毛が茶色がかっているということしか分からなかった。
呼吸を整えながら、ゆっくり彼女の方に向かっていく。
グヌヌヌっ。
まず気になったのは、不潔そうな茶髪だった。パッサパサに乾いていて、頭頂部付近は黒い地毛が見えていた。
本人は“どこにでもいるようなOL”と書き込んでいたが、とてもまともなOLには見えなかった。まぁ、OLといってもピンキリなので、そこに腹を立てるのはナンセンスだろう。
気を取り直し、彼女に軽く会釈する。
「こんばんは、アイカちゃん?」
「あっ、はい」
「待たせちゃってごめんね。ショーイチだよ」
「は、はい。大丈夫です」
本当は彼女より先に到着していたわけだが、ここで下手な言い訳をするのはかっこ悪い。素直に謝ったほうがスマートというものだ。