「ご、ごめん。いきなり変なこと言っちゃって」
「い、いえ」
「ねっ? 言った通りスケベでしょ?」
「だ、大丈夫です。急だったので恥ずかしくなっちゃって」
「そうだよね。こんな街中でする会話じゃなかったよね。深く深く反省します!」
「フフ、そういうところも真面目そうですね」
どうやら機嫌を損ねたわけではなさそうだ。
ここから当たり障りのない世間話に切り替え、数分後にはホテル街に到着した。
「もうここまで来ちゃったけど、ここから駅までの帰り道は分かるかな?」
「え? どうしてですか?」
「ここで心変わりしても大丈夫だよ。サエコちゃんが回れ右して駅に向かっても、絶対に追いかけたりしないからね」
「そ、そんなことしません」
「じ、じゃあ、このままホテルに入るってことでいいのかな?」
「はい。お願いします」
「うん、任された! 絶対にサエコちゃんが後で後悔しないように頑張るね」
「フフフ。はい」
こうして、いつも利用している中級クラスのラブホテルにチェックイン。部屋でふたりっきりになったところでギアを切り替え、エッチな会話を再開する。
「あのサイトで、生理が近いから発情してるって書いてたよね?」
「は、恥ずかしいけど、本当です」
「今は彼氏とかいないのかな?」
「え、えっと…」
「あっ、ごめん。プライベートな質問しちゃったね」
「いえ、平気です。ここ5年くらい彼氏はいないです」
「そうなんだぁ。それじゃあムラムラした時、大変だね」
「そ、そうですね」
「それで、ああいうサイトを使い始めたってこと?」
「は、はい」
「それじゃあ、今日は思いっきりご奉仕させてもらうね」
「お、お手柔らかにお願いします」
「あれ? ってことは、エッチするのも5年振りなの?」
「は、はい。そうなります」
「そっかぁ。それじゃあ、ゆっくり丁寧にご奉仕するのを心がけるね」
「あ、ありがとうございます」
「じゃあ、最後にひとつだけ教えて?」
「はい?」
「サエコちゃんはどんなエッチが好きなのか、具体的に教えてほしいな」
「ぐ、具体的にですか?」
「うん。どうせならサエコちゃんの望むようなエッチにしたいからさ」
「そ、そうですねぇ。でも、普通がいいです」
「普通かぁ。それはちょっとベタだなぁ。それじゃあ、マンコを舐められるのは好き?」
「え、えっと、普通です」
「それも普通なんだ? マンコ舐められてもあまり気持ち良くなれないとか?」
「ど、どうでしょう? 舐められるより、入れられるのが好きかもです」
「入れるって、指やオチンチンってこと?」
「は、はい」
「了解! ほら、俺の爪を見て?」
「え?」
「爪がすっごく短いでしょ? 絶対に傷つけないようゆっくり動かすから安心してね」
「フフフ、そんなこと言う人初めてです」
「だって、安心してもらわなきゃ、エッチを楽しめないでしょ?」
「ま、まぁ、そうですね」
「そうなると、俺も気持ち良くなれないから、俺のためにも安心してほしいんだ」
「はい。もう十分安心してます」
「それなら良かったぁぁ」
その後、別々にシャワーを浴び、ようやくベッドイン。
もちろんベッドインする直前に歯磨きと手洗いを念入りに行い、清潔感アピールも忘れなかった。