「ルミちゃんって、ああいうサイト使うの初めてなんだよね?」
「は、はい。登録したのは3日くらい前なんですけど、なかなか勇気が出なくって」
「何か理由とかあるの? あっ、答えたくないならいいどけさ」
「じ、実は、セックスレスで…」
「なるほどね。別に恥ずかしいことじゃないよ。ああいうサイトを使ってる人妻さんの9割以上は、ルミちゃんと同じだと思うよ」
「そ、そういうものですか?」
「うん。中には20年くらいセックスレスだっていう人妻さんもいるみたいだからさ」
「に、20年ですか。それはすごいですね」
「でしょ? だから、ルミちゃんは全然おかしくないと思うよ。ちなみに、何年くらいご無沙汰なの?」
「私の場合は、だいたい5年くらいです」
「そうなんだぁ。じゃあ、今日はとことん気持ち良くなってね」
「は、恥ずかしいです」
なぜこんな綺麗で可愛らしい奥さんと5年も没交渉なのか?
もしかしたら旦那はよぼよぼのおじいちゃんなのか?
いろいろ聞きたいことはあったが、セックスする前から無神経にプライベートの質問をするのは避けるべきだろう。
そうこうするうちにホテル街に到着。筆者がいつも愛用している中級クラスのラブホテルに入り、部屋でふたりっきりとなる。
「エッチする前に、ひとつだけお願いがあるんだ」
「え?」
「とにかくルミちゃんに気持ち良くなってほしいから、してほしいことがあったら遠慮なく教えてほしいんだ」
「は、はい」
「何かリクエストとかないかな?」
「え、リクエストですか? そ、そうですねぇ…」
「あっ、無理に答えなくていいよ。エッチの最中でも構わないから、何か思いついたらすぐ教えてね」
「はい。分かりました」
「それと、何かNGなことがあったら教えてくれる?」
「え?」
「ちゃんと避妊もするし、キスマークをつけないよう気をつけるのは当然だけど、それ以外でなにかお願いはない?」
「じゃあ、ひとつだけ」
「うん。なにかな?」
「ショーイチさんってタバコを吸います?」
「うん。普通に吸ってるけど」
「私もうちの人も吸わないんで、匂いが移らないようにしたいです」
「了解! 会ってる間は吸わないから安心して。ちゃんと歯磨きもするからさ」
「ありがとうございます」
「他にはないかな?」
「後は大丈夫です。ショーイチさんにお任せします」
「うん。それじゃあ、先にシャワー浴びておいで」
こうして、別々にシャワーを浴びてからベッドイン。