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初めまして、ルミさん。
都内の会社員・ショーイチ、46歳です。
つい先ほど、サイトでルミさんの書き込みを見つけました。
今日は仕事が休みなので、いつでも時間を作れます。
優しいくらいしか取り柄のない私ですが、是非ルミさんと楽しい時間を過ごしたいです。
こちらもルミさんと同じ既婚者なので、安心してくださいね。
あ!
お返事もらえたら、私の写メを送りますね。
それを見てもらってからで構わないので、
検討してもらえたら嬉しいです。
では!
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サクサクッと虚実が入り混じったファーストメールを書き上げて送信。
待つこと10分。ルミちゃんから返信が届いた。
そこからトントン拍子に話が進み、昼過ぎに新宿アルタ前で待ち合わせすることになった。
約束の10分前に待ち合わせ場所に到着。すると、すでにそこにはルミちゃんらしき女性の姿があった。
ず、ズキューン!
遠目からでもなかなかの美形だということが分かった。綺麗というより可愛らしい感じで、一目見てメロメロになってしまった。
ゆっくりルミちゃんに近づき、視線を悟られないように観察する。
スレンダー体型で真っ白な肌、40歳には見えないくらい若々しい印象だ。
さらに近づくと、顔の造作がはっきり分かってきた。
憂いを帯びた暗い雰囲気ではあったが、
女優の石田ひかりに似ていたのである!!
暗い表情の彼女をとことん満足させ、デートが終わるころには笑顔でいっぱいになるようにしてあげたい!
そのためには、持てる力をすべて出し切ってご奉仕するしかないだろう。身体中にやる気がみなぎってきた。
しかし、初対面の女性に対し、いきなりハイテンションで接するのは危険すぎる。ということで、気持ちを抑え込みながら近づいていき、声をかけた。
「初めまして、ルミちゃんだよね?」
「あっ、はい」
「さっきサイトで約束させてもらったショーイチだよ。今日はよろしくね」
「は、はい。こちらこそよろしくお願いします」
「ここだと人目につくから、少し歩きながら話そうか?」
「は、はい」