「こんにちは。ホノカちゃんだよね?」
「あっ、はい」
「初めまして。ショーイチです。今日はよろしくね」
「こちらこそ、よろしくお願いします」
「いやぁ、ビックリしたよ」
「え?」
「ホノカちゃんがこんなに若くて可愛いって想像してなかったからさ」
「そ、そんなぁ」
「嘘とかお世辞じゃないよ。街を歩いてると、よくナンパされるでしょ?」
「そんなことないですよ。ただのおばさんですから」
「何言ってるの! まだ33歳でしょ? おばさんじゃなくて、綺麗なお姉さんって感じだよ」
「あ、ありがとうございます」
「さっそくだけど、歩きながら話そうか?」
「えっ?」
「ほら、ここで立ち話してるのも目立つでしょ?」
「そ、そうですね」
「あっ! もし嫌だったら、ここでゴメンなさいしてもいいからね」
「え?」
「ほら、俺の顔をよく見てごらん」
「は、はい」
「送った写メとは違って、エロエロオーラが出てるでしょ?」
「え、ええっ?」
「あれ? わかんない? スケベな性格が顔に滲み出てると思うんだけどさ」
「わ、分からないです」
「そっかぁ。正直に言うと、俺ってすごいスケベなんだよ。大丈夫かな?」
「フフフ、大丈夫です」
「ありがとう。それじゃあ、このままホテルに向かうってことでいいかな?」
「はい!」
こうして、ホテル街に向かって歩き始めた。
「新宿にはよく来るのかな?」
「そうですねぇ。月に1、2回くらいですかね」
「買い物か何かで?」
「はい。昔は映画とかを観に来てましたけど、最近は買い物で来るくらいですね」
「じゃあ、知り合いにばったり会うこともあるんじゃない?」
「うーん、どうでしょう? 偶然出会ったことはないですけど」
「でも、念のために、少し離れて歩こうか?」
「えっ?」
「ほら、あまり近くを歩いていると、万が一知り合いに見られたら困るでしょ」
「そ、そうですね。ありがとうございます」
「じゃあ、俺が少し前を歩くから、後ろから着いて来てね」
「はい」