歌舞伎町のドン・キホーテの前からだと、数分もせずにホテル街に到着してしまう。だから、いつもよりゆっくり歩いて向かうことにした。
「今、ホテルに向かってるけど、このまま直接行って大丈夫?」
「は、はい」
「ありがとう。でも、待ち合わせ場所に来るの大変じゃなかった?」
「え?」
「それだけ可愛いと、たくさんナンパされたでしょ?」
「い、いいえ」
「本当に? ナンパとかスカウトとかされなかった?」
「は、はい」
うーん、やはり反応が薄い。
本当は身長の低さや、中学生に見えるといった話題も振りたかったのだが、この調子だと無駄になりそうだ。
それに、身長や幼さを本人が気にしている可能性も高い。こうも愛想のないコの場合、地雷を踏んでしまったら取り返しがつかなくなるので、その話題を持ち出さないほうが無難だろう。
こうして若干の気まずい雰囲気のまま、ラブホテルに到着。念のため、ホテルに入る前に確認してみることにした。
「じゃ、このままここに入ってエッチするってことで大丈夫?」
「は、はい」
カナタちゃん
獲物を見定めるようにカナタちゃんの表情を注視していたが、なんとも微妙なものだった。幸い嫌悪感は浮かんでいなかったが、楽しそうでもなかった。
ざわざわざわざわ…。
長年の経験のせいか、ここで悪寒が走った。こんなコとエッチしても時間とホテル代の無駄に終わってしまいそうだ。後で後悔するくらいなら、家に帰ってオナニーしたほうが何倍もマシだろう。
だが、やはり“18歳”というパワーワードには勝てない。悪寒に気づかなかったことにして、ホテルに入り部屋でふたりきりになった。
「カナタちゃんはどんなエッチが好きなの?」
「え?」
「できるだけカナタちゃんの望むようなエッチにしたいんだ」
「んー、普通でいいです」
ポキッ。
心が折れる音が鮮明に聞こえた。
こうなったら、どんなに努力しても無駄だろう。
あとは、全力愛撫でカナタちゃんが豹変してくれることに望みをかけるしかない。
まず、カナタちゃんがシャワーを浴び、入れ替わりで筆者も。
18歳のコを相手にする場合、シャワーで身体を洗いながらオナニーで一発抜くのが筆者のやり方だ。せっかくの若い肉体を1秒でも長く楽しむため、早漏発射であっさり終わらせないための作戦だ。
だが、今回はそんな気が一切起きなかった。もしここで一発抜いたら肝心な時に立たなくなるのでは、と心配だったのだ。
こうして、ふたりともシャワーを浴び終え、いよいよベッドイン。
男性読者の皆さんは自分勝手なエッチをしていないだろうか? 貴方のテクニックに不満を感じながら、イッたふりをしている女性の気持ちに気づいたことがあるだろうか? メンズサイゾーで『ネットナンパ』というコラムを連載し、それなりに経験人数が多い筆者・所沢ショーイチも、自分勝手なエッチをしていないと断言することは難しい。なぜなら、セックスは性格が出まくる行為で、ついつい自分の趣味嗜好が顔を覗かせてしまうからだ。