その道中も彼女の緊張をほぐすべく、会話を続けていく。
「ワカちゃんは、こうした遊びをするの初めてなんだよね?」
「は、はい。サイトには1週間くらい前に登録したんですけど、実際に会うのは初めてで…」
「そりゃ緊張して当然だよね。やっぱり初対面の男性に会うのって怖かったでしょ?」
「そ、そうですね。どんな人が来るのか分からなかったですし…」
「絶対に男より女の子のほうが緊張するよね。でも、安心してね。俺って、見た目通りの性格だからさ」
「え?」
「脱いだら背中がタトゥーだらけとかじゃないし、普通の人よりちょっとエッチなだけだからね」
「フフっ、ショーイチさんって遊び慣れてそうですよね?」
「な、なんで?」
「だって、女性の扱い方が上手そうなので…」
「そんなことないって。男だらけの職場だから、滅多に女性と話す機会もないんだ。だから、俺もちょっと緊張してるんだよ」
「へぇ。そんな風には見えないです」
「本当だって。たしか最後に女性としゃべったのは3日くらい前のことだし…」
「そうなんですかぁ」
会話しながら、横目で彼女の体を視姦する。
ワカちゃんはヒールを履いていたのだが、その状態で身長171センチの筆者とほぼ同じくらいの背丈だった。
高身長でスレンダーなので、モデル体型だと言えるだろう。しかし、着ている洋服がなんとも野暮ったい感じで、オシャレとは縁がなさそうだった。
「ワカちゃんはよく新宿に来るのかな?」
「いいえ。乗換駅なんですけど、駅の外に出るのは1年ぶりくらいです」
「そうなんだぁ。ちなみに、何系のお仕事をしてるの?」
「えっと、医療事務なんです」
「それは大変そうだね。同僚の人間関係とか患者さんの相手とか、ストレスが溜まりそうだね」
「そ、そうですね。私、人付き合いがあまり上手じゃないので…」
「ま、今日はそういうことを忘れて楽しもうね」
「は、はい。ありがとうございます」
ホテル街に到着し、いつもよりグレードの低いラブホにチェックインした。